トッテナムが久保建英の獲得オファー…リバプール、アーセナルなどプレミア勢が次から次へと触手を伸ばす理由とは?
久保に関する契約解除条項で定められた違約金は、2月の契約延長時に6000万ユーロのままで据え置かれている。契約期間の長さに応じて増額されるのが一般的とあって、スポーツ紙『AS』を含めたスペインメディアでは驚きを持って受け止められた。
6000万ユーロという金額は決して安価ではない。さらにはね上がれば、豊富な資金力を持つビッグクラブが久保の獲得を望んでも、二の足を踏む状況を生み出しかねない。久保側の意向かどうかはわからないが、この先にさらなる成長を遂げた久保がステップアップを望む余地を残すためにも、あえてハードルを上げなかったとも考えられる。
久保の獲得を検討しているクラブとして、前出の『TEAMTALK』はリバプール、アーセナル、ニューカッスル・ユナイテッドをあげてきた。そこへ割って入る形でトッテナムが具体的なオファーを出した影響を、同メディアはこう伝えている。
「今後に関しては数週間以内に、リバプール、アーセナル、ニューカッスル・ユナイテッドが、スパーズに対抗するオファーを出すかどうかが注目される」
3クラブのなかで特に注目されるのが、レジェンドとして活躍してきたエジプト代表FWモハメド・サラー(31)が来夏で契約満了を迎えるリバプールとなる。
サラーに対しては昨夏、サウジアラビアのアル・イテハドが獲得に動いたが、サラーの代わりを務める選手を獲得できなかった、という理由で破談になった。しかし、あきらめ切れないアル・イテハドは今夏に再び獲得に動くと報じられ、違約金として破格となる2億ポンド(392億6400万円)を用意する方針だという。
2億ポンドの収入か、それとも来夏に違約金なしで移籍されるかの二択で考えれば、リバプールとしても当然ながら前者を選ぶ。さらに巨額収入の一部を、同じ右ウイングの久保の獲得資金に充てられるだけに、同メディアは「リバプールの場合、サラーをサウジアラビアへ売却すれば、久保獲得の動きを強めるだろう」とつけ加えている。
いずれにしても、まもなく2023-24シーズンが閉幕を迎える段階になって、特に資金力のあるプレミアリーグ勢を中心に久保の周辺がにわかに騒がしくなってきた。
残り3試合となったラ・リーガ1部でソシエダは7位と、来シーズンのUEFAヨーロッパリーグ出場権を得られる6位のレアル・ベティスを勝ち点1差で追っている。
ただ、バルセロナとの前節を含めて、大事な直近の2試合でベンチスタートが続いた久保に対しては、移籍を見すえているのか、それとも依然として筋肉系のトラブルを引きずっているのかと憶測を呼んだ。久保がさまざまな意味で注目を集め始めたソシエダは16日(日本時間17日)、ホームのレアレ・アレーナでバレンシアと対戦する。