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サウジ王族がぶちあげた井上尚弥vs“KO率93%”デービスとのドリームマッチにアラムCEOが異論!(写真・山口裕朗、AP/アフロ)
サウジ王族がぶちあげた井上尚弥vs“KO率93%”デービスとのドリームマッチにアラムCEOが異論!(写真・山口裕朗、AP/アフロ)

「井上尚弥vs“KO率93%”デービスのドリームマッチを条件付きで実現することができる」…オイルマネーでビッグマッチを誘致しているサウジアラビア長官が“爆弾発言”

 アラルシク氏は、サウジアラビア、米国、英国の3か国を井上vsデービスを実現する場合の開催国として提案した。
 井上は、これまでラスベガスや英国グラスゴーで試合をしてきているが、海外メディアや、元WBC、IBF世界ウェルター級王者のショーン・ポーターらが、海外で試合を行っていないことへの批判的な意見を発信している。だが、トップランク社のボブ・アラムCEOが、「軽量級のマーケットの中心は日本だ。井上が海外に出て戦う必要などない」と断言するなど、井上が海外に進出して試合をする意味はあまりない。
 ただオイルマネーがバックにつくとなると話は別。すでにスポンサーフィーなどを含めると10億円を超えている井上のファイトマネーが、サウジアラビアが主催の興行となると、大橋会長が「倍ではきかない」と明かす金額に到達する可能性がある。
 20億円超のファイトマネーならば夢を抱かせる意味でも魅力はあるだろう。実際、昨年12月26日に行われたマーロン・タパレス(フィリピン)との4団体統一戦をサウジアラビアで開催する話がギリギリまで進行していた。緊迫している中東情勢から現地の治安の不安が残ったため、話は立ち消えになったが、サウジアラビアが主催で開催場所が、米国やロンドンのサッカー場であるウェンブリースタジアムならば、それらの不安も解消される。実際、2階級4団体統一王者のテレンス・クロフォード(米国)が、8月3日に行うWBA世界スーパーウエルター級王座への挑戦は、サウジアラビアが主催で米国で開催される。
 またアラルシク氏は「話し合いの準備ができている」と明かしたが、井上の大ファンとされている同氏が来日する可能性も噂として流れていて大橋会長は肯定も否定もしなかった。デービス戦ではないだろうが、12月に予定している防衛戦をサウジアラビア主催の海外で行う計画があり、大橋会長は「可能性は半々」と言及している。
 デービスは6月15日にフランク・マーティン(米国)との防衛戦が決定している。デービス陣営としては、井上戦よりも先にIBF世界同級王者となったワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)との統一戦を次なる目標に掲げている。
 井上もまた9月に都内の会場での防衛戦が予定されており、対戦相手としてはWBO&IBF同級1位のサム・グッドマン(豪州)と元IBF世界同級王者のTJ・ドヘニー(アイルランド)が候補としてあがっている。
 井上vsデービスは、現時点ではドリームカードだが、サウジアラビアの王族が発した「実現できる」の発言で将来的に現実味を帯びてきた。

 

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