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2日間で33失点した楽天の今江監督は試合後に緊急ミーティングを開いた(資料写真・黒田史夫)
2日間で33失点した楽天の今江監督は試合後に緊急ミーティングを開いた(資料写真・黒田史夫)

「楽天は一体何をしたいのか?」ソフトバンクに2日で33失点…悪夢のワースト記録を生み出した背景にある理由とは?

 SNSやネットは大荒れとなった。
「プロとして恥ずかしくないのか」「投打に希望がなさすぎる」「これだけ大敗をしても、まだ下に西武がいるのが凄い」「プロと学生が試合をしているくらいの差があった。お金を払って球場に来たファンに見せる試合じゃない」
 厳しい声のなかには「親会社も経営危機をささやかれてコケそうなので、今シーズン終わりに身売り路線が確定かな?」という過激なものもあった。
 また19年前には、ロッテの現役で26点を楽天から奪った側の一員だった今江監督が、今度は指揮官として33点を奪われる側に回った“因果”に注目する声も少なくなかった。
 パ・リーグの野球に詳しい元阪神、ダイエー(ソフトバンク)、ヤクルトの池田親興氏は、こんな見方をしている。
「ホークスの打線には勢いがある。調子の悪い選手が1人もいない。栗原の状態も上がってきて、クリーンナップトリオどころか、6番までのカルテットが、爆発的な得点力を持っている状況のところに、たまたま楽天がぶつかったという巡り合わせの悪さもあったと思う。ただ四球が絡んだし、楽天バッテリーに工夫が見られなかったことも確か」
 前日のゲームで先発のポンセは11安打12失点。2回には5連打を浴びるなどしたが、ベンチは交代を告げず4回にもマウンドに上げてさらに傷口を広げた。
「ポンセは、ほとんど外角のボールを打たれていた。左打者へのフロントドアも決まらず、動くボールでインコースを攻めきれずにちょうど手の届く外角のボールを痛打された。ファンあってのプロ野球。ああいう状態のポンセを4回にも続投させたベンチの采配にも疑問はあった。この日、山川に打たれた2本の本塁打は、いずれも配球を読まれて狙い打ちにされたもの。荘司はインコースを攻めきれずストレートを捉えられ、2番手の松井は、初球のストレートを見向きもされずカーブを狙われていた。バッテリーが察知すべきだった」
 そう分析した池田氏は、2日間で33失点のワースト記録を作った背景には、そもそもの根本的な理由があると指摘した。
「オフに外国人も含めて補強をせずに戦力がない。監督が変わってもチームの中身はほぼ変わっていないのだから、楽天という球団が、このチームを一体どうしたいのかがさっぱり見えない。抑えの松井裕樹がメジャーに移籍して則本を後ろに回したことで先発が足りず、その先発が崩れるから、中継ぎが疲弊するという最悪のパターン。そして打線には軸がない。チームの得点力の無さを打率の上がってこない浅村一人の責任に押し付けるのもおかしい。相手投手からすれば、楽天と西武は、もっとも投げたいチームだろうし、そういう余裕が今回のソフトバンクの2連戦のような大胆な投球にもつながっていく。監督経験がないまま、厳しい戦力のチームを預けられた今江は、大変というか、むしろかわいそうだ」

 

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