「井上尚弥が負けるとすれば階級を上げ過ぎること」1階級上のWBA世界フェザー級王者フォードが対戦名乗り?!世界有数プロモーターが“気炎”をあげる
3年7か月ぶりの王座返り咲きを果たし、IBF世界ライト級王者となった3階級制覇王者のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)もフェザー級のベルトからスタート。2敗したのはライト級に階級をアップしてからだ。大橋秀行会長や父で専属トレーナーの真吾氏は、フェザー級までの階級アップには「むしろスピードが生きる」と太鼓判を押すが、ハーン氏は、井上の階級アップに警告を発令すると同時に、その最初の壁としてフォードが立ち塞がると断言するのである。
ただフォードは6月1日にサウジアラビアで行われるビッグイベントのアンダーカードで強敵のニック・ボール(英国)との防衛戦を控えており、ハーン氏も「井上との話はまずはニック・ボールを片づけてからだ」と付け加えている。
井上は当初、9月にWBO&IBF世界同級1位のサム・グッドマン(豪州)との防衛戦を行い、12月には、元WBA&IBF世界同級王者で、WBAの指名挑戦権を得ているムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との対戦を予定していた。だが、わざわざ東京ドームのリングに上がったグッドマンが、井上戦よりも7月に地元で予定していた試合を優先させたいとの意向を示しており、代役として元IBF世界同級王者のTJ・ドヘニー(アイルランド)が浮上するなど、スーパーバンタム級での戦いの行方が混沌としている。これらの指名挑戦者を片づけるとスーパーバンタム級には、めぼしい相手がいなくなる。そうなるとファンや関係者が期待を寄せるフェザー級へ転級する可能性も高くなる。
すでに対戦を熱望しているフォードにロペス、そして、WBO世界同級王者のラファエル・エスピノサ(メキシコ)やWBC世界同級正規王者のレイ・バルガス(メキシコ)、同暫定王者で人気のあるブランドン・フィゲロア(米国)らも手ぐすねをひいてモンスターの挑戦を待っている。
また先日、サウジアラビアの娯楽庁長官であるトゥルキ・アラルシク氏は、WBA世界ライト級王者のガーボンタ・デービス(米国)とのキャッチウエイトでのドリームマッチを提言した。軽量級の世界のボクシング界はモンスターを中心に回っている。