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那須川天心がプロ転向4戦目で世界4位の強豪と対戦する(写真・山口裕朗)
那須川天心がプロ転向4戦目で世界4位の強豪と対戦する(写真・山口裕朗)

7.20両国で那須川天心が転向4戦目で世界4位のパンチャーと危険なマッチメイク…井上尚弥が東京ドーム決戦で作った空前のボクシングブームを「終わらせない」覚悟

 ただ下の階級から転級してきたヤファイと対峙してもロドリゲスの方が小さく見えた。おそらく天心とも体格差があると思われる。またジャブへの対応力はそれほどなく、パンチの打ち終わりのガードが甘い。天心が、その右だけはもらわないように距離を間違わず、ジャブでリードし勇気をもってカウンターを狙えればKOチャンスはある。
「前回は勝ちにこだわった。どっしりと構えて自分から攻めて進化ができている。この5、6か月の時間は無駄じゃない。いろんなパーツを集めて型を作ってきた。はまればすぐにKOできる。力まず自分のスタイルをやっていけばおのずとKOができる」
 天心はこの試合を世界挑戦の時期を探る査定試合と位置づけている。
「この試合の結果次第でどうなるか。(世界への道筋が)見えてくる。今回はボクシングという型がしっかり完成したことを見せられる。ここから勝負という段階の試合になる。10戦してからのイメージはあったが、徐々に(世界は)近くになっている。でも焦りはない」
 今回の試合で世界ランクをアップ、次戦で地域タイトル挑戦、そして来年に世界挑戦へ向けてのタイミングを図るというプランだろう。
 その目標とするバンタム級のベルトは4人の日本人が独占している。
WBCが、おそらく今回の興行でメインを張るWBCの中谷潤人、WBAが井上拓真(大橋)、IBFが西田凌佑(六島)、そして東京ドームでのセミファイナルで元K-1王者の武居由樹(大橋)がボクシング転向9戦目にしてWBO世界同級王者のジェイソン・モロニー(豪州)に判定勝利して世界ベルトを奪取した。
「自分のために4人(の日本人世界王者)がいてくれると思って意識している。ランクを上げていって、しっかりと強い選手に勝っていけば、おのずと“(次は)那須川天心でしょう”という位置に来年あたり立てると思う」
 ファンの間では、武居vs天心の待望論も盛り上がっているが、天心は、あえてこう答えた。
「世の中は武居君と言ってもらいたいのがみえみえでわかるが、全員を意識している。(ベルトを)一個取ったらいいとは思っていない。全部取るつもりでいる」
 武居を名指しなかった理由について「そこに話題をもっていきたくない。人の名前を使ってどうのと言われたくない。オレの試合なんで」と説明しプライドをちらつかせた。
 天心が「四天王」と表現した1人であるWBC王者の中谷は、今回の初防衛戦で同級1位で指名挑戦者のビンセント・アストロラビオ(フィリピン)と対戦する。米国のロスでトレーニングに入っている中谷は会見にオンラインで参加した。

 

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