才木が魂の116球完封勝利で連敗をストップ。梅野のリードが光った
なぜ阪神の才木はロッテの“魔の9回”を乗り切り1-0完封勝利で連敗ストップに成功したのか…梅野のリードとZOZOマリンの風
究極の“スミ1”だった。
前日に近本を4番に入れ、中野、植田に1,2番コンビを組ませて大山を7番に下げるなど打線を大シャッフルした岡田監督は、元巨人の左腕のメルセデスに対して、また打線を動かした。1番に抜擢した森下には、長所であるフルスイングから無駄な力みをなくさせようと、全打席出塁を申し渡していたそうだが、プレーボールがかかったあとの5球目のチェンジアップをレフトスタンドに運んだ。
ベンチで岡田監督は「ホームランを打つなと言うたやろ」と声をかけて祝福。終わってみれば、この先制パンチが貴重な決勝ホームランとなった。
ヒットは、この森下の一発を含めて、わずか4安打。レギュラー組で特に苦しいのは、中野、大山の2人だ。中野は5月26日の巨人戦から6試合で21打数1安打の打率.048。大山は2試合連続のノーヒットでついに打率は2割を切った。打撃の内容が悪すぎる。もはや2軍で再調整させるべき段階にあるのだろうが、代わりに上げる選手がいない。
ノイジーはまだ10日が経過していない。佐藤についても和田2軍監督からの推薦がまだ届いていない。
岡田監督の駆使するベンチワークで、なんとか得点を奪い、その最少得点を投手陣が守りきる野球で交流戦を乗り切るしかない。この状況で貯金3、首位の巨人と0.5差の3位にいられるのは、昨年優勝したチームの地力と、岡田マジックに他ならないが、不安定なゲラは「Wストッパーのポジションのままで大丈夫なのか?」という問題もある。
明日4日からは楽天、西武とパの下位チームと甲子園での6連戦。息を吹き返すには、ちょうどいいマッチアップではある。
「しんどいわ」
岡田監督は、そうつぶやいてバスに乗った。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)