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阪神の佐藤輝明の1軍復帰はいつになるのか?(写真・黒田史夫)
阪神の佐藤輝明の1軍復帰はいつになるのか?(写真・黒田史夫)

「2軍で打撃は目立つが迫力と覇気はない。そこが問題なら1軍復帰は程遠い」阪神の佐藤輝明と対戦したオイシックス橋上監督が感じた“サトテル”の現在地

 佐藤は、昨年オフにハワイの優勝旅行を途中で切り上げて、米シアトルの動作解析などを行うトレーニング施設「ドライブライン」を訪れ て打撃フォームの改造に着手した。ドジャースの大谷翔平も通っていることで知られる「ドライブライン」でグリップの位置を下げテイクバックの浅いフォームに修正してきた。佐藤のウイークポイントは内角、高めのゾーンを球威のあるストレートで攻め込まれること。その弱点を克服し、無駄な動きをはぶいたフォームでミートの精度を高めようとしたが、ここまで1軍では打率.209、3本塁打、17打点の成績で、結果にはつながらず、ボールゾーンに手を出す打席が目立っていた。
「彼がどういう方向を目指しているのかわからないが、まだ若いんだからミート率を高めることと、彼の飛びぬけた能力である長打の良さを消さないことの両方を追い求めていいと思う」と橋上監督が言う。
 
 佐藤は5月14日の中日戦で8回無死二塁から田中の送りバントを処理した坂本の三塁への“ストライク送球”をタッチを焦って捕球できず、逆転されるきっかけを作った。7点差をひっくり返された5月11日の横浜DeNA戦でも平凡な正面のゴロを一塁へ悪送球して、それが悲劇へのきっかけとなっていた。岡田監督は「普通のことを普通にできない」姿勢を問題視して中日戦の直後に2軍落ちを決めた。
 岡田監督は、佐藤にファーム調整を命じた理由についてMBS「よんチャンTV」での掛布雅之氏との対談の中で、こう明かしている。
「全部が全部打てるわけじゃない。そういうことを言ってるんじゃない。打てなくても悔しがる姿。そういう総合的な面ですね。いろんな面での姿勢や内容を含めてね。打つだけの選手じゃないし、守備固めで代える選手でもない」
 岡田監督は、佐藤の野球に対峙する姿勢を問題視した。
 和田2軍監督には、打撃、守備を含めたトータルで、その取り組む姿に変化が現れた時点で、1軍昇格を推薦してきて欲しいと伝えているという。だが、セパ交流戦がスタートする時点で、その推薦は上がってきていなかった。
 それらの事情を踏まえて、阪神のOBでもあり、楽天、巨人、西武などで参謀を務めた経験もある橋上監督に、佐藤を1軍に上げるべきかどうかの意見を聞いてみた。

 

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