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悪評だらけのパリ五輪の選手村。部屋のベッドは東京五輪と同じく段ボール製だ(写真・アフロ)
悪評だらけのパリ五輪の選手村。部屋のベッドは東京五輪と同じく段ボール製だ(写真・アフロ)

「少しは食事を美味しくできないのか?」「ここじゃあパフォは上がらない」悪評だらけの選手村に金メダリスト達が苦言…部屋の暑さに耐えきれず公園で昼寝する選手も

 パリ五輪は10日目を終えて、全日程を折り返しているが、不評をかっている選手村は課題を抱えたままだ。各国が独自に用意しない限りエアコンのない選手村の暑さと騒音、そして「まずい」と悪評の食事メニュー。豪州の競泳金メダリストは「この選手村では選手がパフォーマンスを上げるのは難しい」と訴えた。

 約954万円を出してエアコンを設置していない国は地獄

 暑い、狭い、うるさい…。
 選手から不評が噴出しているパリの選手村の部屋では心も休まらないのだろう。英紙「メトロ」は4日、「五輪の選手村の環境に不満を漏らし、金メダリストが部屋の外の公園で寝た」という驚きの実態を伝えた。
 公園で仮眠をとっていたのは、イタリアの競泳代表のトマス・チェッコン。男子100メートル背泳ぎの金メダリストだ。
 同紙によるとチェッコンは、「部屋にはエアコンがなくて暑くて食事もまずい。昼も夜も良く眠れない。普段は昼寝をしているのだが、ここでは暑さと騒音にも困っている」と、文句タラタラだったという。
 チェッコンは、たまらず部屋を飛び出て公園内で昼寝した。それをたまたまサウジアラビアのボート代表選手が見かけて撮影し、インスタグラムのストーリーにアップした。
 この動画によると、チェッコンは、ベンチ横の芝生にバスタオルを敷き、頭側に鞄、足元に靴を揃えて横向きに眠っていた。それほど快適そうには見えなかったが、選手村で寝るよりマシということなのだろう。
 パリ五輪は最も環境に配慮した大会とされている。各国が独自に手配すればエアコンは設置できるそうだが、基本的に冷房器具はなく、ベッドは段ボール製で狭い。
 アイルランド「ザ・ジャーナル」は選手村のエアコン事情を報じた。
「アイルランドオリンピック委員会は総額約6万ユーロ(約957万円)の費用を負担して自国の選手たちにエアコンを設置した。各国が追加料金を支払うことで利用できる追加設備だ。エアコンを自費で用意した国は、英国、ドイツ、イタリア、日本、カナダなど。これらの国は部屋にポータブルエアコンを設置した」
 もちろんすべての参加国がポータブルエアコンを設置しているわけではない。
「一部のチームは依然として苦戦を強いられている」とし、ルーマニアは、エアコン設置しなかったため、卓球代表のベルナデッテ・スッチが「支給された扇風機では十分ではないため、私とチームメイトは、夜通しバルコニーのドアを開け放っておかなければならなかった」と訴えたという。
 またインドでは、選手がポータブルエアコンに大喜びする様子がSNSにアップされ注目を集めたという。「インディアンエクスプレス」によると、インドオリンピック委員会は、数回の協議の末にポータブルエアコンの設置を決め、女性選手が、快適に眠るポーズの動画をSNSにアップしたところ、27万回以上が再生されたという。

 

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