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ネブラスカ大を卒業した富永啓生が帰国会見を行い今後のNBA挑戦への計画を明かした(写真・アフロ)
ネブラスカ大を卒業した富永啓生が帰国会見を行い今後のNBA挑戦への計画を明かした(写真・アフロ)

パリ五輪バスケ代表候補の“超ホープ”富永啓生が明かす「パリ経由のNBA挑戦計画」…ネブラスカ大を卒業して帰国会見

 パリ五輪に出場するバスケットボール男子の日本代表候補で、全米大学体育協会(NCAA)1部のネブラスカ大を卒業した富永啓生(23)が6日に帰国報告会見に臨み、今夏はNBAへの登竜門となるサマーリーグには参加せず、代表活動に専念する意向を示した。帰国前にキングスなど3チームの練習に参加した富永は、現地時間26日から行われるNBAドラフトでの指名は「難しい」と自己分析。パリ五輪での活躍をフックにしてNBA入りを目指す次なる挑戦計画を明かした。

 「今年のドラフト指名は難しい」

 どちらの夢もあきらめない。パリ五輪での活躍とNBAでのプレー。オンラインで行われた帰国報告会見で、富永は両方を追い求めていくと自身の今後に言及した。
「個人としてはNBA選手になるのを一番の目標にしているので、今後はそこをぶれずにやっていくのと、プラス、今年の夏にはパリ五輪もある。そこも視野に入れて、両方で自分の100%、いや120%の力を出していけたらと思っています」
 愛知県の強豪、桜丘高からNBA入りを夢見て、アメリカへ飛び立ったのが2019年。短大のレンジャー・カレッジから、2021年にNCAA1部のビッグ10カンファレンスに所属するネブラスカ大に編入し、5月の卒業とともにトータルで5年間におよぶ挑戦を終えた富永は、今月末にひとつのターニングポイントを控えている。
 現地時間26日と27日に行われるNBAドラフト。憧れ続けてきた世界へ、最短距離で挑むチャンスを得られる可能性へ、富永はネガティブな見通しを示した。
「ドラフトコンバインにも招集されなかったので、現時点でドラフトでの指名はちょっと難しいかな、と。心境的にはなかなか難しいものがありますけど、いままで対戦してきた選手たちが選ばれていく意味で、自分のなかでは楽しみにしている部分はあります」
 NBAドラフトは原則として全30チームが2巡目まで、計58人を指名する。ドラフトに先駆けて5月にはドラフトコンバインが実施され、NBA入りが有力視される有望株78人が世界中から招集されたが、そのなかに富永は名を連ねていなかった。
 ネブラスカ大の最終学年となった2023-24シーズンは、中心選手としてチームをビッグ10カンファレンスの3位に導き、マーチマッドネスという異名とともに大きな注目を集める全米大学選手権、NCAAトーナメントへの出場も果たした。NCAAトーナメントでは、大会期間中に行われたオールスターの3ポイントコンテストでは優勝という快挙も達成した。
 最大の武器と自負する3ポイントシュートに加えて、ゲームメイキング術も向上させた。さらに昨年のペイサーズに続いて、今年もキングス、クリッパーズ、ブルズのドラフト前練習に参加。富永自身も「自分のストロングポイントを含めて、見せたいと思っていたプレーは出せた」と手応えを感じながら5日夜に帰国した。
 それでも、ドラフトを経由してNBA入りする道にそびえ立つハードルは高く険しい。しかし、NBAへ通じるルートはドラフトだけではない。シーズン開幕までにネバダ州ラスベガスで行われるサマーリーグや、各チームのトレーニングキャンプなどに参加してNBA入りを目指すケースもある。
 さらに下部のGリーグなどでプレーしながら、NBAへの昇格を目指すルートもある。たとえば渡邊雄太(29)はGリーグでプレーしながら、NBAへの一定期間の登録も可能となるツーウェイ契約を結んでチャンスをつかみ、日本人では最長となる6シーズンにわたって最高峰のNBAでプレーする存在となった。

 

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