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悩める阪神の岡田監督に早大の先発でもある球界大御所の広岡達朗氏が緊急提言(資料写真・黒田史夫)
悩める阪神の岡田監督に早大の先発でもある球界大御所の広岡達朗氏が緊急提言(資料写真・黒田史夫)

「佐藤、ノイジー、大山を1日でも早く1軍へ戻せ!」球界大御所が同一カード3連敗を喫して苦しむ阪神の岡田監督に緊急提言…「今は我慢。監督の真価が問われている」

 佐藤は5月14日の中日戦で8回無死二塁から田中の送りバントを処理した坂本の三塁への“ストライク送球”をタッチを焦って捕球できず、逆転されるきっかけを作った。7点差をひっくり返された5月11日の横浜DeNA戦でも平凡な正面のゴロを一塁へ悪送球して、それが悲劇へのきっかけとなっていた。岡田監督は「普通のことを普通にできない」姿勢を問題視して中日戦の直後に2軍落ちを決めた。
 佐藤は2軍で17試合に出場し、打率.318、2本塁打、15打点の成績を残して、現在は8試合連続ヒット中。ただ6失策を犯すなど、もうひとつの課題である守備面の問題は解決していなかった。
 ノイジーは5月26日の巨人戦で3タコに終わると2軍落ちを告げられた。直近の4試合でわずか1安打。打率は.244まで下がっていた。
 大山は自らが志願する形で4日の楽天戦後に2軍落ちが決まった。打率が2割を切り、「どう打てばいいかかわからない」と悩める主砲に岡田監督はファームでキレを取り戻してこいと指令した。
 また同日には3試合連続で救援に失敗したWストッパーのゲラも2軍落ち。開幕投手の青柳に続き、ストッパーまで1軍から消えるという異常事態となっていた。
 広岡氏は、こう続ける。
「岡田が、こういうドン底のチームをどう立て直すか。本当に大監督になれるかどうかの真価を今問われていると思う。今が試練。我慢のときだ。まだペナントレースの先は長い。投手力はあるのだから十分に巻き返すチャンスがある。巨人が阿部に監督が代わっていい野球をしているが、投打共にチーム戦力が整備され、大型連勝を作って抜け出すようなチームも今のところは見当たらない」
 交流戦では最下位だが、勝率5割でリーグでは3位をキープ。首位の巨人とは2.5ゲーム差、2位の広島とは2ゲーム差で阪神が混戦状態から脱落したわけではない。
 ただ広岡氏が指摘するように今が連覇の行方を左右する正念場であることは間違いない。今日7日からはパの最下位の西武との3連戦。交流戦直前に松井監督が電撃休養して、渡辺GMが兼任代行監督として指揮を執っているが、交流戦でのチーム打率は.179で阪神より下だ。息を吹き返すには、いい巡り合わせ。その初戦には2軍調整していた伊藤将が復活マウンドに立つ。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

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