なぜバウアーはメジャー復帰できないのか…米メディアが「クラブハウスの“癌”だった彼と誰もプレーしたくない」と独自見解…横浜DeNA時代の激怒シーンも理由のひとつに
横浜DeNAでプレーしたサイ・ヤング賞投手であるトレバー・バウアー(33)にメジャー復帰のオファーが届かない状況が続いている。現在、メキシカンリーグのレッドデビルズに所属して7勝0敗、防御率1.70の“無双状態”をアピール。ブリュワーズのファンの間からはバウアー待望論が持ち上がっているが、地元ウィスコンシン州のスポーツサイト「ウィスコンシンスポーツヒロイックス」は「誰も彼と一緒にプレーしたくないから、どの球団も契約を望んでいない」とメジャー復帰の可能性が低いことを報じた。バウアーは女性への性的暴行問題でメジャーリーグから出場停止処分を受けて、ドジャースから解雇されたが、その問題ではなく、協調性のない性格が問題なのだという。
メキシカンリーグでは7勝0敗防御率1.70
ミルウォーキーでバウアー待望論が盛り上がっている。
ナ・リーグ中地区の首位を独走していながらも先発投手陣に故障者が続出しているブリュワーズのファンの間からSNSなどで「なぜバウアーと契約しないのか」との声が相次いだ。サイ・ヤング賞を獲得しているバウアーは今季メキシカンリーグのレッドデビルズでプレー。150キロを超えるストレートも多彩な変化球のキレも制球力も健在で、ここまで9試合に先発して53イニングを投げて7勝0敗、防御率1.70の好成績を残しているだけに、戦力補強としては、これ以上ない存在だからだ。
だが、ブリュワーズだけでなく、どのメジャー球団からも獲得の動きはない。そんな中で、ミルウォーキーの地元のスポーツサイト「ウィスコンシンスポーツヒロイックス」が「ブリュワーズはバウアーと契約しないだろう。それはファンが考えている理由とは違うものだ」との見出しを取り、その背景を分析する記事を掲載した。
同サイトは、SNSでのファンのバウアー待望論と、バウアーが2023年に横浜DeNAで19試合に登板して防御率2.76、10勝4敗の成績を残し、今年は、レッドデビルズでも好成績を残していることを紹介。
「バウアーの支持者たちは、過去2シーズンの海外での成績をメジャーでもう一度プレーするチャンスを得るだけの証拠として主張している。なぜブリュワーズや他のMLB球団は彼の電話を鳴らさないのだろうか」とした上で、こう続けた。
「ブリュワーズは、色々な理由からバウアーと契約はしないだろう。194試合の出場停止処分を受けることになったバウアーの(女性への性的)暴行疑惑については全員が知っていることだ。昨年の段階でバウアーは、最初の告発者と和解したが、別の女性による暴行疑惑はまだ係争中にある。ただバウアーはこれまで犯罪で一度も逮捕や実刑を受けたことがないことも事実だ。逮捕されたり、暴行や虐待の罪を犯した選手で現在もメジャーでプレーを続ける選手が複数いる中で(例えばアロルディス・チャプマン)、ブリュワーズと他の球団が契約しない理由としてバウアーの暴行疑惑が何も関係ないと結論付けるのが論理的だ」
バウアーは2021年に女性から性的暴行を受けたと告発され、メジャーリーグ機構から出場停止処分を受け、ドジャースも解雇となった。だが、その後、告発した女性とは和解。今年1月にFOXニュースの番組「America’s Newsroom」に生出演して改めて無実を訴えて「私は私生活で過ちを犯した」と“過ち”を認め謝罪もした。だが、その効果はなく、獲得オファーをかける球団は出てこなかった。
そのセンシティブな過去が、尾を引いてているとの見方が強いが同サイトは違う見解を伝えた。