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モンスターの未来を3人の元世界王者が米専門メディアで議論(写真・山口裕朗)
モンスターの未来を3人の元世界王者が米専門メディアで議論(写真・山口裕朗)

「井上尚弥vs中谷潤人を大谷翔平とドッキングさせてドジャースタジアムで実現できないか?」3人の元世界王者が米メディアでモンスターの“未来”について激論

 プロボクシングのスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(31、大橋)の“未来”について米ボクシング専門メディア「プロボックスTV」で3人の元世界王者が激論、スーパーバンタム級で最も見たい対戦相手としてWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(26、M.T)の名前をあげた。元WBO世界スーパーライト級王者のクリス・アルギエリ(40、米国)は、「東京ドームではなくドジャースの大谷翔平を絡めてドジャースタジアムでこの試合ができないか?」とのユニークなアイデアをぶちあげた。井上は9月に元IBF世界同級王者のTJ・ドヘニー(37、アイルランド)と防衛戦を行う予定だ。

 フェザー級転級についての議論も白熱

 モンスターの“未来”が全米のボクシングファンや関係者の注目の的となっている。米ボクシング専門メディア「プロボックスTV」が11日(日本時間12日)、3人の元世界王者による約30分間に及ぶ論争を放映した。テーマは3つ。フェザー級への転級の是非、スーパーバンタム級で見たい対戦相手、そして井上は米国で戦うべきか。
 フェザー級転級を強烈にプッシュしたのは元WBC、WBO世界スーパーライト級、元WBO世界ウエルター級の2階級制覇王者のティモシー・ブラッドリー(40、米国)だ。元6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(フィリピン)と3度対戦(1勝2敗)したことで知られる。
 米国ニューヨークで行われた全米ボクシング記者協会の2023年年間最優秀選手賞の授賞式に出席した井上は、マジソンスクウェアガーデンで行われたトップランク社主催のボクシング興行に顔を出したが、中継したESPNの解説者としてブラッドリーも、そこにいて、“生モンスター”を目の前で見たという。
「私はちょうど井上を目にしてきたところだ。彼の身長は発表されている5フィート5インチ(約165センチ)よりもっと大きく、私より背が高いと思う。5フィート6インチ(約167.6センチ)はある。彼はズボンの裾を上げていた。彼のふくらはぎが大きすぎるからだ。彼は階級を上げられる。少し時間が必要かもしれないが、彼はそれを絶対にできる。彼は122ポンド級(スーパーバンタム級)の最強の王者をすべて倒してきた。彼がこの階級でやり残したことはない。次にやるべきは階級を上げることだ」
 その一方でアルギエリは、フェザー級転級には慎重な意見
「彼はすでに階級をいくつか上げてきた。さらに階級を上げ続けることが期待されていて、それがPEDS(能力向上薬)のようなものへと結びついていくだろう。だが、階級を上げるのか、いつ上げるのかは彼次第。難しい議題だし危険な事でもある。最近の戦いは圧倒的だったが、階級を上げてく中で、相手のパンチのパワーは少しずつハードになっていき、ナチュラルに大きな体の選手に対応していくことになる。ネリ戦でダウンを喫して、彼は体重を上げる前に、この階級で完全に自分自身を整えなければならないと感じたのかもしれない。30歳、31歳で体を大きくしていくことはまた別の難しさがある。スーパーバンタム級に留まり様子を見るということは悪い考えではないと思う」
 井上の立場に立った正論だろう。
 元IBF世界スーパーライト級、WBA世界ウエルター級の元2階級制覇王者のポール・マリナッジ(43、米国)もその意見に同調した。
「なぜ彼に階級アップをせかすのかわからない。彼は自分の体に耳を傾けて、階級を上げる時になれば上げると言っていた。現実的だと思う。スーパーバンタム級には、まだ長くいないし(3試合)、この階級を開拓しているところ。彼はルイス・ネリよりも小さく見えた」
 すでにIBF世界フェザー級王者のルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)やWBA世界同級王者となったニック・ボール(英国)らからは挑戦状が叩きつけられているが、井上は「やりたいなら下げて来い」と不快感を示した。
 そして「あと4、5試合はスーパーバンタム級。来年いっぱいは」とフェザー級転級は2026年以降になる考えを明かしている。
 ではスーパーバンタム級で井上との対戦を見たい相手は誰なのか。

 

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