まだいちゃもん?「MLBは(疑惑を)隠蔽している」大谷の“賭博問題”調査を終結したメジャー機構に大手金融会社コンプライアンス責任者が疑問を投げかける…米紙報道
だが、コンプライアンスの責任者は、こう疑問を投げかける。
「今回のパターンは “詐欺だ!”と叫んでいるようなものだ。いたるところに危険信号が発信されている。たとえば50万ドル(約7800万円)を総額1700万ドル(約26億7000万円)になるまで、合計34回も有名なブックメーカーやブックメーカーに送金があったのに、誰も気づかなかったとでもいうのだろうか。それはありえない。それとも違法なブックメーカーは、水原が何百万ドルもの借金を背負うまで待って回収を図ったというのだろうか。20ドル紙幣で支払われた500万ドル(約7億8000万円)の決済番号はわかっているのか」
そしてメジャーリーグ機構の調査終結宣言を「(多くの疑惑が残っているのにもかかわらず)MLBはすでに、さらなる調査の結果、スーパースターは無事だと判断している」と問題視した。
このコンプライアンス責任者も、同記事も「何を隠蔽しているのか」を明確に指摘はしていない。彼が熟知する銀行システムからすると暗に「大谷が送金を知らなかったはずがない」と言っているのだろう。
メジャーリーグ機構は、調査の焦点を大谷が違法なスポーツ賭博に関与したかどうか、特に野球賭博への関与について当てた。また水原被告が違法なスポーツ賭博にのめりこんでいたことを知って借金を肩代わりしたのか、あるいは口座からの不正な送金を知っていたのかなどについても、聞き取り調査を進めていた。当然、当局の捜査状況を踏まえながら、調査を行い、最終的に「公表された連邦捜査の徹底性、MLBが収集した情報、そして刑事事件として争われることなく解決されたことを踏まえて、MLBは大谷選手を詐欺の被害者とみなし、この問題は終結した」との声明を発表した。
今回の記事は、そのメジャーリーグ機構の調査について「隠蔽している」と指摘した形となっている。大手金融会社のコンプライアンスの責任者の意見を総合すると、司法の捜査に対して「隠蔽している」と“物言い”をつけている内容だが、さすがに罪状認否も終わり、水原被告がすべての罪を認めて、判決を待つだけの段になって、そこには“いちゃもん”をつけられなかったのか。
大谷は「この事件に終止符を打ち、前に進む時期が来たと思っています。これからもこのチームの一員として少しでも勝利に貢献できるよう集中していきたい」との声明を発表している。しかし、まだ終止符を打ちたくない“アンチ大谷”の声は残っている。それほどメジャーリーグにとって大きな事件だったということなのだろうが…。