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岡崎慎司が都内で引退会見を開き、同時にドイツ6部バサラ・マインツの監督就任も発表された
岡崎慎司が都内で引退会見を開き、同時にドイツ6部バサラ・マインツの監督就任も発表された

「正直それまでそんな話はしなかった」引退会見で岡崎慎司が明かした“Wシンジ”の絆…ドイツ6部バサラ・マインツ監督就任の異例同時発表も

サッカー日本代表で歴代3位の通算50ゴールをあげ、今シーズン限りでの引退を表明していたFW岡崎慎司(38、シントトロイデン)が17日に東京都内で記者会見を開き、反骨精神を胸にゴールにこだわり続けたサッカー人生を振り返った。また自らが創設に関わり、現在はドイツ6部リーグに所属するバサラ・マインツの監督就任も発表され、最終的な目標として「日本代表監督としてW杯で優勝する」と掲げた。

 「日本代表監督としてW杯で優勝する」

 燃え尽きたというよりも、心の糸がプツンと切れたと表現した方がいいだろうか。後悔はあるのか、と問われた岡崎は、ひな壇で迷わずに言葉を紡いだ。
「後悔だらけというか、目標として口にしたものをほとんど達成できてないので」
 数多くの目標を公言してきた。2008年の北京五輪のメダル獲得にはじまり、プレミアリーグでの2桁ゴール、ビッグクラブへの移籍、セリエAのクラブへ移籍してのヨーロッパ4大リーグ制覇、そして日本代表のW杯優勝。現役を続ける上での節目として掲げてきた40歳にも、まだ2年もの時間を残している。
 それでも、ユニフォームを上下黒のスーツに替え、17日に都内で行われた引退会見に臨んだ岡崎は終始、すがすがしい表情を浮かべた。
「記憶に残っているのは、本当に悔しさだけというか。ただ、自分が歩んできた道に対しての後悔はないし、むしろ間違いではなかったと思っている。なので次の人生で、その先を見れたらなと思っている」
 脳裏に突如として「引退」の二文字が浮かんだのは昨年末。それまでもコンディションが整わなかったなかで、右膝にプレー続行が不可能な大怪我を負ったときだった。
「そのときにサッカー人生で初めて『辞めたい』と思いました。同時に『これが引退なのかな』と。自分が燃え尽きてしまったというか、それまでは何ごとに対しても一度もあきらめなかった人間なんですけど」
 実際にシントトロイデンから発表されたのは2月末だった。岡崎は苦笑いを浮かべながら、会見の場を借りて家族に感謝している。
「僕としてはシーズンの最後に発表すればいいかなと思っていたけど、奥さんから『応援してくれた人たちに、しっかり伝えるべき』と言われて、2月の発表となりました。みなさんは僕にどのようなイメージをもっているかわからないですけど、僕はみんなのためにとか、ファンのためにというよりは、自分がこうしたいと思えば本当に一直線に、いままでかなりわがままにサッカー選手として、家族にも迷惑をかけてきた。正直、自分を本当にひどい人間だと思ったこともあります」
 岡崎の現役引退は、国際サッカー連盟(FIFA)も公式HP上で伝えている。ブンデスリーガ1部のマインツから、プレミアリーグのレスター・シティへ移籍した2015-16シーズン。イギリス中のメディアから「奇跡」と形容された、同チームの初優勝に貢献したプレーの数々がいまも語り継がれている証といっていい。

 

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