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ロッテの佐々木朗希の“虚弱体質”を米メディアが問題視(写真・黒田史夫)
ロッテの佐々木朗希の“虚弱体質”を米メディアが問題視(写真・黒田史夫)

「メジャー挑戦の時期が遅れるかも」復帰延期のロッテ佐々木朗希の“虚弱体質”を米メディアが問題視

 千葉ロッテの佐々木朗希(22)の最短の先発復帰が回避された問題を米メディアも取り上げた。6月13日に右上肢のコンディション不良で登録抹消された佐々木は、23日のソフトバンク戦に昇格が可能だったが見送られた。佐々木は今オフにポスティングによるメジャー移籍を希望していると見られており最有力候補としてドジャースの名前まで取りざたされている。だが、日本で中6日のローテーも守れない“虚弱体質”がそのメジャー挑戦に影響を与えるという声も出てきた。

 米メディアが昇格見送り問題を取り上げる

 異例と言っていい。
 最短で23日のソフトバンク戦で先発復帰が可能だった佐々木の再昇格が延期になったという世界的に見ればごくローカルなニュースをESPNやCBSスポーツなどの米主要メディアが、通信社の記事を引用する形で取り上げた。
「日本のスターが2試合連続で先発欠場」(ESPN)
「日本の天才が腕の違和感で2試合連続で先発回避」(CBSスポーツ)
 米メディアが佐々木に注目する理由は、今オフにポスティングによるメジャー移籍に挑戦する可能性があるからだ。
 CBSスポーツは、2試合連続の先発回避を伝える記事中で「佐々木が実際に今冬にMLBに移籍できるかどうかは不明だ。マリーンズは、彼をあと数年間、チームに引き留める金銭的なインセンティブを持っている。このままでは、佐々木は、アマチュア・フリーエージェントとなり(海外のメジャーリーグで6年以内の25歳未満の選手は)国際ボーナスプールの制限を受けることになり、彼の収入の可能性と、その見返りにマリーンズが受け取るポスティングフィーの額が大幅に抑制されることになる」としながらも「もしメジャー挑戦が許可されればドジャースが最有力候補のひとつになる」と付け加えている。
 米専門サイト「トレードルーマーズ」は、佐々木を狙っている球団としてドジャースの他にヤンキース、メッツ、カージナルス、レンジャーズなどの球団名を出している。
 ただCBSスポーツの記事にあるように、佐々木は、メジャーが海外の有望若手選手の“青田買い”に歯止めをかけるために定めた“25歳ルール”にひっかかる。各球団の契約金には制限があり、ドジャースに12年3億2500万ドル(約516億4000万円)で移籍した山本由伸のような巨額なマネーゲームにならない。
 USAトウディの敏腕記者であるボブ・ナイチンゲール記者は、それを踏まえて「佐々木が、シーズン終了後にドジャースと契約する予定だと(球界のある)幹部は考えているが、彼を知る(他の)ある幹部は、佐々木の物腰柔らかで、控えめな性格はシアトル(マリナーズ)、サンフランシスコ(ジェイアンツ)、サンディエゴ(パドレス)のような小さな市場へと彼を導く可能性があると述べている」とも報じている。
 オフの動向が注目の佐々木の登板回避は米メディアにとって大きなニュースバリューとなるわけだが、度重なる故障で、中6日のローテーを守れない“虚弱体質”を不安視する意見も出てきた。
 ナイチンゲール記者が移籍の可能性があるとしたパドレスの地元メディア「インサイド・ザ・パドレス」は、「パドレスは日本のセンセーションを巻き起こした佐々木に注目しているが、彼のメジャーへの道のりは別のハードルに直面している」と指摘。
「MLB入りに興味を示している佐々木は、広島戦後に右腕を痛め、今季2度目の登録抹消手続きを取られた。佐々木の挫折は、これが初めてではない。これに先立ちソフトバンク戦後の上半身の疲労回復にも苦戦していた。再発する彼の健康上の問題はプレーしたいという強い願望を表明しているメジャー移籍を遅らせる可能性がある」との厳しい見解を伝えた。

 

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