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ロッテの佐々木朗希の“虚弱体質”を米メディアが問題視(写真・黒田史夫)
ロッテの佐々木朗希の“虚弱体質”を米メディアが問題視(写真・黒田史夫)

「メジャー挑戦の時期が遅れるかも」復帰延期のロッテ佐々木朗希の“虚弱体質”を米メディアが問題視

 今季の佐々木は、開幕からは5月28日に登録抹消されるまで、ほぼ中6日のペースを守り(中8日、中9日もあり)、順調に8試合に先発。4月7日のオリックス戦から7試合連続で球数は100球を超え、5月10日の日ハム戦ではプロ入り最多の123球を投げ、防御率2.18、4勝2敗、奪三振数は両リーグトップの61個の成績を残していた。だが「上半身の疲労回復に少し遅れが見られる」との理由で、交流戦に突入した28日に登録抹消、予定されていた阪神戦の先発が回避された。6月8日の広島戦に復帰して、6回をわずか3安打1失点の好投を見せて今季5勝目をマークしたが、再び13日に「右上肢のコンディション不良」で登録抹消。15日に予定されていた中日戦の先発予定が飛び、最短ではリーグ戦再開後の23日のソフトバンク戦で登録可能だったが、また延期となった。
 スポーツ各紙の報道によると、吉井監督は「2週間空けて投げられないことはないが、それではパフォーマンスが上がってこない」「違和感は本人にしかわからないので彼を信じている」とコメントしたという。 
 ESPNやCBCスポーツは「右腕の詳細不明な負傷のため」と報じた。
 メジャーでは中4日登板が通常のパターン。ドジャースに移籍した山本には、特別な配慮があり、中5日、中6日の登板間隔が取られていた。それでも今季14試合目の先発となった15日(日本時間16日)のロイヤルズ戦で右上腕に異変を感じて2回で降板、結局「右肩腱板の損傷」で故障者リスト入りして長期離脱が濃厚となった。日本でこれだけ大事に起用されていながらも、異変が続き、早くも2度も登録抹消された“ガラスのエース”の佐々木が「過酷なメジャーの環境に耐えられないのでは?」という議論が起きるのも当然だろう。
 前出の「インサイド・ザ・パドレス」は、佐々木のメジャー移籍がロッテの許可が必要なポスティングで“25歳ルール”にひっかかることを説明した上で、「ロッテ・マリーンズは、佐々木の今シーズン終了後のMLBへの挑戦を許可するかどうかの意向を示していない。彼の健康状態は、その機会を得るかどうかの重要な要素になる」と指摘した。
 オフに契約更改を越年した佐々木は、球団とポスティング移籍に関する協議をかなり煮詰めたと見られている。“25歳ルール”の中でのポスティングとなると、ロッテへのポスティングフィーは数千万円程度で、ほぼ見返りはないが、断固拒否の姿勢を示したわけではなかった。 
 ここまで登板した9試合では必ずゲームを作り、5勝2敗、防御率1.96、70奪三振の結果は立派だ。それでも今後も肩肘の不安が続き、規定投球回数もクリアできず、1シーズンをまともに投げることができないのであれば、パドレスの地元メディアが指摘するようにロッテも送り出す側の責任としてメジャー移籍にストップをかける可能性はあるかもしれない。

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