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井上尚弥が9月に予定しているTJドヘニー戦をWBAから指名試合を指令されたアフマダリエフのプロモーターのハーン氏が猛烈批判
井上尚弥が9月に予定しているTJドヘニー戦をWBAから指名試合を指令されたアフマダリエフのプロモーターのハーン氏が猛烈批判

「井上尚弥vsドヘニー戦はひどいミスマッチだ。ファンを欺くな」モンスターへの指名挑戦権を持つ元WBA&IBF王者アフマダリエフの有名プロモーターが猛烈批判

 プロボクシングのスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(31、大橋)の次戦は、9月に元IBF世界同級王者のテレンス・ジョン・ドヘニー(37、アイルランド)と防衛戦を行う方向で固まっているが、WBAが井上陣営に対戦を指令した同級1位のムロジョン・アフマダリエフ(29、ウズベキスタン)のプロモーターであるマッチルーム社のエディ・ハーンCEO(45)が「ひどいミスマッチだ。ファンを欺くな」と猛烈に批判した。ドヘニーの母国アイルランドの専門メディア「アイリッシュ・ボクシング」が伝えたもの。口達者でメディアを使うのが上手いハーン氏が得意とする陽動作戦だが、井上陣営は、WBA指令に応じる考えはなく、ベルトの返上さえ覚悟している。

 

BOXING-井上vsドヘニー戦にケチをつけたマッチルームのハーン氏(写真・AP/アフロ)

 「ボブ・アラムは嘘つきだ」

 世界有数のプロモーターの1人として知られるハーン氏が、井上陣営のマッチメイクに強烈な”物言い”をつけた。
 WBAは13日に突然、井上陣営に7月14日までに同級1位で元WBA&IBF世界同級王者のアフマダリエフとの指名試合をまとめ9月の次期防衛戦で戦うことを指示した。困惑した井上陣営は、指令を拒否し、すでに交渉を進めていたドヘニー戦を優先する方針を固めているが、そのアフマダリエフのプロモーターが、ハーン氏。指名試合を実現したいがためにファンに抗議の声をあげるように呼び掛けたのだ。
「アイリッシュ・ボクシング」によると、英国バーミンガムで取材に応じたハーン氏は、「ボブ・アラムの何が気に食わないって、彼は嘘つきなんだ。アフマダリエフなんて聞いたことがないだって? いい加減にしろ。井上にとってこの階級で戦えるのはアフマダリエフだけだ」と、井上陣営の共同プロモーターであるトップランク社のボブ・アラムCEOを名指しで、怒りのコメントを口にした。
 アラムCEOは、WBAの指令を受けて、英国の専門メディア「ボクシングニュース」に「それ(井上対アフマダリエフ)が行われる可能性はない。この男(アフマダリエフ)は誰だ?誰も聞いたことがない。我々は無名の男と戦うつもりはない。井上は日本にとって非常に大きな存在だ。3つのタイトルを持っていても4つのタイトルを持っていても井上は同じだ」と発言していた。ハーン氏は、その発言を批判したのである。
「ボブ・アラム、本田(明彦)さん(帝拳ジム会長で井上の共同プロモーター)、井上にアピールしたい。ミスマッチは勘弁してくれ。申し訳ないが、井上対ドヘニーは、ひどいミスマッチだ。(ファンを)欺くな。格闘技ファンの皆さんも、“井上は素晴らしいファイターだ”と称賛するよりも、こんなデタラメに乗るな。アフマダリエフには、誰よりもチャンスがある」
 ハーン氏はそこまで過激に意見した。
 ただドヘニーは2019年に当時WBA世界同級王者だったダニエル・ローマン(米国)と統一戦を行う前にマッチルームとプロモーター契約を結んでいたボクサー。それだけに「僕はTJ・ドヘニーが好きだからこそ、この試合は気分が悪いんだ……この前、ある人が“TJ・ドヘニーは、あなたのところにいたときはいいファイターだった”とツイートしてくれた。だが、それは5年前だしダニエル・ローマンに敗れた。確かにTJ・ドヘニーはいいファイターだし、世界チャンピオンになったこともあるが、格闘技ファンは、こんなでたらめ(な試合)には、耳を貸さないでもらいたい」とも付け加えた。

 

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