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西武HDの株主総会では株主から最下位に低迷するライオンズに関する意見、質問が半分を占めた
西武HDの株主総会では株主から最下位に低迷するライオンズに関する意見、質問が半分を占めた

「責任を痛感している」西武HD株主総会で後藤オーナーが異例の2008年“日本一再現”を誓うロングスピーチもチームは5連敗でシーズン100敗ペースの泥沼

2007年には、スカウトの裏金問題が発覚、伊東勤監督に率いられたチームは、1981年以来のBクラスとなる5位に沈み、伊東監督が辞任した。後藤オーナーが説明する通り、2008年から、埼玉西武ライオンズとしてスタートし、渡辺久信氏が監督に就任して、いきなりリーグ優勝&日本一に輝いた。
 また後藤オーナーは、この年から「ライオンズクラシック」という西鉄ライオンズ時代の歴史を継承するイベントが始まったことを強調した。
「昭和30年代前半の稲尾投手、中西選手、豊田選手等々、伝説的なレジェンドの皆様に大変に喜んでいただき、2008年には当時の2軍監督だった渡辺監督を1軍監督に昇格させて戦いました。御存じの通り2008年は、開幕から一回も首位を明け渡すことなくリーグ優勝、そして日本シリーズをジャイアンツと戦い、7戦までまいりましたが、最終的に東京ドームで日本一を取りました。私は、やはり、そういったことをもう一回、しっかりライオンズとしてやっていかねばいけないと痛感しております」
 後藤オーナーは2008年の再現をチーム改革の理想に掲げる。
「編成、育成と色々な課題がございます。2008年に日本一になった時は当時、中島選手、片岡選手、中村選手、栗山選手、新人の岸選手といった若手が大活躍したわけです。これからライオンズをもう1回、大々的な改革をしっかりとやって、しっかりと勝って、かつての常勝軍団を取り戻すという改革を私も先頭に立って進めていきたいと思います」
 後藤オーナーが熱弁を終えると株主から大きな拍手が起きた。
 西山隆一郎代表取締役社長兼COOが株主総会の議長を務める前には、後藤オーナーが、議長として総会を進行。その際にはライオンズに関する質問に対して、直接、答えるケースがあっため、超異例というわけではないそうだが、グループの最高トップが、約5分間にわたって熱弁をふるい、決意表明をしたのはやはり異例だろう。
 だが、地域密着やレジェンドを招くイベントは、観客動員にはつながるかもしれないがチーム強化とは、ほぼ無関係。後藤オーナーが熱弁をふるったのはいいが、具体的な再建策は一つも見えてこなかったのも事実である。

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