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西武HDの株主総会では株主から最下位に低迷するライオンズに関する意見、質問が半分を占めた
西武HDの株主総会では株主から最下位に低迷するライオンズに関する意見、質問が半分を占めた

「責任を痛感している」西武HD株主総会で後藤オーナーが異例の2008年“日本一再現”を誓うロングスピーチもチームは5連敗でシーズン100敗ペースの泥沼

 またFA流出を問題視する声と、共にソフトバンクにFAで移籍した山川穂高に関して、2年前の球宴時に音声が拡散した「アグー(山川の愛称)。ソフトバンク行くらしいよ」の発言を「もろにタンパリングだ」と断じて「NPBに訴え出よ」とした意見や、不起訴になったものの強制性交容疑で書類送検される不祥事を起こした山川の事件で被った西武グループ企業の損害について「損害賠償請求しないのか」といった質問まで飛び出た。
 ここ数年でも、秋山がメジャー挑戦を経て広島、浅村が楽天、森がオリックス、そして山川と、主力打者がことごとくFA流出している。奥村社長は、タンパリング疑惑の事実確認が取れないことや損害賠償請求を行う考えがないことを伝えた上で、FA流出問題に関しては、「山川選手に限らず、ライオンズで選手であることの誇りや喜びを感じてもらえるよう、これまでいろんな形で環境面を整備したり、またハイパフォーマンスチームとして、メディカルサイエンスチームとも連携をとりながら、練習できる、安心してチームとして働いていただく環境を整えておりますので、これからも球団としては選手と日頃からしっかりコミュニケーションを取りながら、私どもで長く活躍していただく選手を育ててまいりたいと思っております」と回答した。
 だが、その数時間後に京セラドーム大阪で行われたオリックスとのリーグ戦再開の初戦でチームは0-2で敗れて5連敗を喫した。0-1で迎えた5回一死一、三塁から源田にスクイズのサインを出したが、ファウルになって失敗。ヒッティングに切り替えたが、三塁ゴロに終わって、突っ込んだ長谷川が本塁アウト。なお二死一、二塁とチャンスは続いたが、1番の奥村もエスピノーザの157キロのツーシームに手が出ずに同点に追いつくことができなかった。
 5月12日以来、勝ち星から遠ざかっている先発の今井は立ち上がりの1失点だけに踏ん張っていたが、8回に元西武の森に手痛い一発を浴びて0-2。5年目の岸を初の4番に据えた打線は最後まで機能せず9つのゼロをスコアボードに並べた。これで3試合連続の完封負けで32イニング連続無得点となった。64試合目で早くも45敗。勝率は3割を切り、シーズン100敗ペースに突入した。
 このままでは、1971年に作った球団のシーズンワースト記録である84敗どころか、過去に1961年の近鉄が喫しただけのシーズン100敗超えの屈辱的な記録を更新してしまう可能性さえ出てきた。
 株主に誓った後藤オーナーの2008年の再現&改革宣言が虚しい。

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