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大谷がWソックス戦の1回に片手で24号先頭打者アーチを放つ(写真・アフロ)
大谷がWソックス戦の1回に片手で24号先頭打者アーチを放つ(写真・アフロ)

「大谷は打ち損じた打球でも飛ばすから危険なんだ」Wソックス指揮官がバットの先だった115m24号先頭打者アーチに絶句…被弾の右腕は「ただ不運だった」と“嘆き節”

 ドジャースの大谷翔平(29)が25日(日本時間26日)、敵地シカゴでのホワイトソックス戦に「1番・DH」で出場し、1回に先頭打者アーチとなる24号ソロを片手で叩きこみ、3-3で迎えた4回には決勝のライト前タイムリーをマークし4-3の勝利に貢献した。9試合連続打点は、ドジャースの最長記録に69年ぶりに並ぶもの。打率.320、24本塁打はリーグトップをキープ、打点はトップに4差に迫り、いよいよ3冠王が射程に入ってきた。大谷の無双ぶりに同僚のフレディ・フリーマン(34)は絶句。ホワイトソックス側からは“嘆き節”が聞こえてきた。

「大谷ついて我々が言えることはすべて伝えたきた」

 珍しい先頭打者アーチだった。カウント2-2からの5球目のカーブ。泳いだ大谷は、片手で打球をライトへ運んだが、バットの先。相当、手がしびれたのだろう。一塁へ走り始めた大谷は顔をしかめた。
 打球速度93.8マイル(約151キロ)は、大谷の本塁打では“最遅”。
フェンスを越えるか微妙な飛距離だっただけに大谷は一塁ベースを回っても、まだバットを持ったままだった。ホワイトソックスのライトのトミー・ファムが差し出したグラブの先に当たって打球はフェンスを越えた。ファムのグラブサポートがなくてもオーバーフェンスしていたが、大谷は、打球の行方をずっと追っていたため、一塁ベースを踏んだかどうか怪しいと思った。かなりオーバーランしていたが、戻って一塁ベースを踏み直してからのダイヤモンド一周となった。
 2試合ぶりの24号ソロ。これで6月に入って10本目。リーグ最多だ。大谷は3回には先頭打者として四球を選び、フリーマンの同点2ランにつなげた。そして3-3で迎えた4回二死一、三塁のチャンスには、ひざ元のカットボールをライト前へ運んで勝ち越しタイムリー。これが4-3勝利の決勝点となった。
 これで9試合連続打点。MLB公式サイトによると、1920年に打点が公式スタッツに加わって以来、ドジャースでは、1955年に“レジェンド”ロイ・キャンパネラが作った記録に並んだ。他には、エディー・ブラウン(1924年)、オージー・ギャラン(1944年)、マット・ケンプが、2011年か2012年シーズンにまたいで記録しているだけ。そして、その9試合で大谷は、打率.441、出塁率.545、長打率1.147、7本塁打、16打点と大爆発している。
 フィールド上でスポーツネットLAのインタビューを受けた大谷は、先頭打者アーチについて「特別なことはしていない」と言い、好調理由を「打つ球をしっかりまず打てているので、それが一番いい。ボール球をしっかりと見送れているというのが一番いいところ」と自己分析した。
MLB公式サイトによると、フリーマンは、大谷の無双ぶりを「彼について本当にこれ以上何が言えるか分からない。彼がどれだけ素晴らしい選手か。彼が、このリーグに来てから我々が言えるだけのことは、もうすべて伝えてきたと思う」と表現した。つまり、2020年のMVPプレーヤーが「もう語る言葉がみつからない」というほど“凄い”というわけだ。

 

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