男子短距離のパリ五輪代表はどうなる?男子100mは坂井隆一郎が12年ぶり連覇も参加標準記録を切れずワールドランキングに左右される代表切符争いは混沌
他国の状況次第だが、日本選手権2位の東田は選ばれる可能性が高い。東田は桐生と同学年の28歳。筑波大時代に「肉離れを15回近くやった」が、スポーツ医学の研究室で学び、解剖学を基準に走りの技術を考えるようになったという。その知識を競技力向上につなげて、五輪代表に手をかけた。
日本選手権1位の坂井も当然、圏内に入れば選出されるが、果たしてターゲットナンバー内まで浮上することができるのか。
日本選手権3位の栁田は坂井のランキング次第ということになる。いずれにしても、最後の1枠は坂井と栁田が争っている状況だ。ともに心中穏やかではないだろう。
坂井と栁田、ふたりの個人代表争いは、メダルを狙う男子4×100mリレーのメンバー選考にも大きく影響する。
ではリレーのメンバー候補はどうなるのか。日本陸連の男子4×100mリレー日本代表選手選考要項は以下の通りだ。
ⅰ)100m 代表選手
ⅱ)第 108 回日本選手権を最重要選考競技会とし、パリオリンピックリレー候補競技者の中から、 リレーの特性と戦略を考慮して選考する。
ⅲ)ⅰ)ⅱ)の該当者でエントリー人数に満たない場合、第 108 回日本選手権の成績よりリレーの 特性と戦略を考慮して選考する。
そして男子4×100mリレー候補競技者の基準は以下になる。
1)パリ 2024 オリンピック参加資格有効期間内(2023 年 7 月 1 日~2024 年 6 月 30 日)に以下の 記録を満たした競技者。 60m:6 秒 55(室内に限る) 100m:10 秒 08 200m:20 秒 26
2)ブダペスト 2023 世界陸上競技選手権大会の入賞者。 ただし、対象種目は 100m、200m とす る。
3)バンコク 2023 アジア陸上競技選手権大会、および、杭州 2022 アジア競技大会の金メダル 獲得者。ただし、対象種目は 100m、200m とする。
4)バハマ 2024 世界リレーにおいて、パリ 2024 オリンピック競技大会の出場権を獲得した 場合、 その際に日本代表として派遣された競技者(補欠含む)。