なぜクリスタル・パレスは鎌田大地を2年契約で獲得したのか…パリッシュ会長が明かした理由とは?
クラブ専門メディアの『WE ARE PALACE』は、2年契約で加入した鎌田を「キャリアのピークを迎えようとしている」と円熟期にあると指摘。その上で鎌田から最高の仕事を引き出せるのは、お互いを熟知するグラスナー監督しかいないとこう続けた。
「新加入選手がチームにどのようにフィットするのかを、正確に判断するのは難しい。しかし、カマダはグラスナー監督のプランにとって極めて重要な存在になりうる。これまでと同じく敵陣で自身が侵入するスペースを見つけて、あるいは味方のためにスペースを作り出すカマダの動きは、チームにとってかけがえのない武器になる。しかも彼は両足を使いこなし、相手が次の動きを予測するのを難しくする武器ももっている」
鎌田は新天地探しにおいて、国内でのリーグ戦に加えてヨーロッパの国際大会を戦えるかどうかも重視してきた。たとえばラツィオは鎌田が在籍した昨シーズンに、UEFAチャンピオンズリーグも並行して戦っている。
セリエAで最終的に7位に食い込んだラツィオは、来たる新シーズンにはヨーロッパリーグにも出場する。対照的にプレミアリーグで10位だったクリスタル・パレスの新シーズンは、カップ戦を含めて国内だけの戦いに限られる。
それでもクリスタル・パレスへの移籍を決めた背景は、やはりグラスナー監督との関係を抜きには語れない。イギリスの公共放送『BBC』は、鎌田の加入を喜ぶクリスタル・パレスのスティーブ・パリッシュ会長のコメントを伝えている。
「数ある選択肢のなかからクリスタル・パレスに加入し、オリヴァーと再び仕事をともにするカマダの決断を私はうれしく思う。彼の豊富な経験と確かな技術、そしてチームに対する献身的な姿勢は、才能豊かな選手が揃うわれわれのチームにとって素晴らしい補強になる。並外れた才能の持ち主である彼のプレーを、ホームのセルハースト・パークで見られる今シーズンを、われわれのファン・サポーターは早くも心待ちにしている」
昨シーズンは新天地がなかなか決まらず、ラツィオ入りが決まったのは開幕直前の8月5日。新天地のチーム戦術を理解し、新たなチームメイトの特徴を知る時間もほとんどなかった。ひるがえって新シーズンへ向けては、グラスナー監督のもと、敵地でブレントフォードと対峙する8月18日の開幕戦まで十分な時間がある。
今シーズンのプレミアリーグには、森保ジャパンの選手たちが現時点で4人集う。鎌田が加入したクリスタル・パレスの前半戦の日程では、MF遠藤航(31)が所属するリバプール戦が10月5日に、MF三笘薫(27)のブライトン戦が12月14日に、そしてDF冨安健洋(25)のアーセナル戦が同21日にそれぞれ組まれている。