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日本代表DF菅原由勢のサウサンプトン移籍が発表された。移籍金は約12億3000万円だ(写真:Pro Shots/アフロ)
日本代表DF菅原由勢のサウサンプトン移籍が発表された。移籍金は約12億3000万円だ(写真:Pro Shots/アフロ)

なぜ菅原由勢の移籍金12億3000万円でのサウサンプトン移籍が実現したのか…「右サイトバックの最重要ターゲットだった」

 イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンは14日、日本代表DF菅原由勢(24)をオランダ1部リーグのAZアルクマールから完全移籍で獲得したと発表した。契約期間は4年間で、移籍金は600万ポンド(約12億3000万円)。名古屋グランパスからAZへ移籍して6年目。憧れのプレミアリーグへのステップアップした菅原は、クラブの公式HPを通じて「オファーをもらったとき、僕は1秒後にイエスと答えたよ!」と弾むような第一声をファン・サポーターへ届けた。

 オファーを受けて1秒で返答

 

 戦いの場をヨーロッパへ移して6年目。オランダで結果を残し続けた菅原が世界最高峰の舞台、プレミアリーグへと上り詰めた。
 来シーズンからプレミアリーグへ昇格するサウサンプトンは14日、オランダ1部リーグのAZから菅原を完全移籍で獲得したと発表した。契約期間は4年で、菅原との契約を1年間残しているAZに対して、サウサンプトンは600万ポンド(約12億3000万円)の移籍金を支払ったとイギリスメディアは伝えている。
 サウサンプトンのクラブ公式HPは、契約書に笑顔でサインする写真とともに菅原の加入を公表。24歳の右サイドバックは「プレミアリーグでプレーするのは、大きな夢のひとつだった」と第一声を届け、さらに昨夏にAZの一員として練習試合で対戦したサウサンプトンに抱いた印象とともに、こんな言葉をつけ加えている。
「サウサンプトンはボールをもったときにロングボールではなく、短いパス回しからとても素晴らしいサッカーをしていた。非常にいいクラブだと思っていたので、オファーをもらったときに、僕は1秒後にイエスと答えたよ!」
 同公式HPは昨夏にサウサンプトンの監督に就任し、イングランド2部に当たるEFLチャンピオンシップへの降格から、1年でプレミアリーグへ復帰させた38歳の青年指揮官、ラッセル・マーティン氏のコメントも伝えている。
 マーティン監督はそのなかで、名古屋から2019年6月に加入したAZの右サイドバックを主戦場として、5シーズンで200試合近い公式戦に出場してきた菅原を「右サイドバックにおける、最重要ターゲットだった」と明かしている。
「彼は24歳になったばかりで、年齢的にもちょうどいいときに加入してくれた。すでに高いレベルで数多くの試合を経験しているだけでなく、素晴らしいメンタリティーをもった選手であり、チームメイトにとても好かれる性格の持ち主でもある」
 サウサンプトンはすでに、来年3月の卒業後の正式契約を前提にU-19日本代表FW高岡伶颯(れんと=17、宮崎・日章学園高3年)と仮契約。さらにパリ五輪世代のMF松木玖生(21、FC東京)も加入間近とされ、イギリスの就労ビザ取得の関係で来シーズンはトルコ1部のギョズテペへ期限付き移籍すると見られている。
 高岡や松木と異なり、即戦力として加入した菅原は、2020年10月のカメルーン代表戦で日本代表デビュー。2022年のW杯カタール大会での代表入りこそ逃したものの、昨年3月に船出した第2次森保ジャパンでは全シリーズで招集されている。
 代表の活動期間中にはMF久保建英(23、レアル・ソシエダ)と行動をよくともにしている。2人はプライベートでも親交が深く、オフだった今年6月には沖縄でマグロの海釣りに挑戦。船酔いに苦しめられた久保が、合計で8回も嘔吐を繰り返したと詳細に報告した菅原のインスタグラムが微笑ましい反響を呼んだ。
 2人が意気投合した原点は、2017年10月のFIFA・U-17W杯までさかのぼる。久保や菅原を擁した日本は優勝を合言葉に開催国インドへ乗り込むも、決勝トーナメント1回戦でPK戦の末に、最終的に優勝したイングランドに敗れている。

 

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