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  • 超破格の賞金総額2億円のミドル級大会のなんともトホホな開催前夜…国内配信&放送は無しで前日計量の国内取材記者はたったの2人?!
竹迫(左)とディキンソン(右)はフェイスオフで火花を散らした。トーナメント優勝者に贈られるベルトも作られた
竹迫(左)とディキンソン(右)はフェイスオフで火花を散らした。トーナメント優勝者に贈られるベルトも作られた

超破格の賞金総額2億円のミドル級大会のなんともトホホな開催前夜…国内配信&放送は無しで前日計量の国内取材記者はたったの2人?!

 

 メインイベントに据えられたのは、国本と日本同級4位の可兒栄樹(T&T)の日本人対決。2人は、本来、このトーナメントの1回戦が行われる予定だった3月31日に2つのベルトをかけて対戦し、国本が6回TKO勝利している。
 ダイレクトリマッチに可兒が「前回はあなどっていて綻びが出た。今回は正念場。勝ち切って準決勝へ進む」とリベンジを誓えば、国本は「前回よりモチベーションは高い。可兒選手は人生をかけてくると思うし、前回よりもいい勝ち方ができる。前回はパンチをもらったラウンドもあったが何もさせずに勝つ」と返した。
 またこの試合はノンタイトル10回戦だが、ミドル級のリミットで行われるため、国本が負ければタイトルを失うことになる。国本陣営にとってはリスクのある試合だが、それ以上に破格の賞金が大きなモチベーションになっている。
「僕は兄弟が多く片親。妹が大学なんでお金(学費)を出してあげたい」
 英国で開催された記者会見では、コンウェイが、「3つのノックアウトボーナスを全部取るためにこの大会に出たんだ」と明かし、第1試合で、ジョバニー・エステラ(米国)と対戦するアーロン・マッケンナ(アイルランド)が「ファンだけでなく賞金がオレを興奮させている」と語るなど、出場選手のほとんどが、破格の札束にモチベーションを感じている。
 マッチルームと共に日本のボクシング界に初進出する楽天チケットが資金面をバックアップして、今回の破格の賞金マッチが実現したわけだが、実は、その賞金の規模とは対照的に、なんともトホホな現象が起きている。今回の大会は欧米では大手配信会社のDAZNがライブ配信するが、国内での配信、放送がないのだ。
 現在、ボクシング界には、Amazonプライムビデオ、NTTdocomoの「Lemino」、ABEMA、U-NEXTと5つもの映像配信サービス会社が参入し、空前絶後の配信バブルが起きている。なのにせっかくの賞金トーナメントも会場を訪れるファン以外の目に触れる機会がなくなった。
 亀田興毅氏の「3150 FIGHT」と組もうとしていた際には、ABEMAが配信予定だったが、亀田氏との“決別”と同時に消滅。総合プロデューサーの深町信治氏は、BS系の局と交渉していたが、「局側の編成の問題などがあり今回は難しかった」と説明した。
 某配信局の担当者は、試合の開催予定が、二転三転したことも手伝い、「本当にやるかどうかが疑わしく、とても配信をフィックスできなかった。出場選手も知らない選手ばかりだし…」という話をしていた。
 本来はDAZNで配信するのが筋だろうが、欧米と日本では別の経営形態となっていて難しく、楽天も「楽天TV」を持っているが、連携はなされなかった。

 

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