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ユーロ2024の決勝はスペインが2-1でイングランドを下し史上最多となる4度目V(写真・ロイター/アフロ)
ユーロ2024の決勝はスペインが2-1でイングランドを下し史上最多となる4度目V(写真・ロイター/アフロ)

「魅せるサッカーと才能で再び世界を魅了した」スペインが2-1でイングランドを下して歴代最多となる4度目のユーロ王者

 ユーロ2024決勝が14日(日本時間15日)、ドイツのオリンピアシュタディオン・ベルリンで行われ、スペイン代表が2-1でイングランド代表を振り切って3大会ぶり、歴代最多の4度目の優勝を達成した。1-1で迎えた後半41分に、途中出場のFWミケル・オヤルサバル(27、レアル・ソシエダ)が決勝ゴールを決め、グループステージ初戦から全勝で悲願の初優勝を狙ったイングランドを撃破した。

 FWオルモの“ミラクルクリア”

 ゴールに値するスーパークリア――。スペインのスポーツ紙『MARCA』はこんな言葉で、FWダニ・オルモ(26、ライプツィヒ)を最大のヒーローにあげた。
 スペインの1点リードで迎えた後半45分に、イングランドが獲得した左コーナーキック。左利きのMFコール・パーマー(22、チェルシー)がインスイングで放ったクロスに対して、ペナルティーエリアの外からMFデクラン・ライス(25、アーセナル)がフリーの状態で、完璧なタイミングで走り込んでくる。
 助走をつけた体勢から放たれた強烈なヘディングシュートを、スペインの守護神ウナイ・シモン(27、アスレティック・ビルバオ)が懸命にセーブする。しかし、ゴール前に落ちてきたこぼれ球にイングランドのDFマーク・ゲイー(24、クリスタル・パレス)が誰よりも早く反応。再びヘディングシュートを放つ。
 シモンは体勢を崩していて反応できない。万事休すか、と思われた直後にオルモが救世主になった。ほぼゴールライン上で、頭でゲイーのシュートを弾き返す。こぼれ球に再びライスが頭を合わせるも、シュートはクロスバーの上を越えていった。
 出場した選手を10点満点で採点していた『MARCA』は、前半を終えた段階でオルモにつけていた「6点」を、試合終了時には「8点」に上方修正。大会を通じてチーム最多の3ゴールをマークしたオルモを、こんな言葉で称賛している。
「ゴールキーパーの魂をもつ今大会のトップスコアラーは、2-2の同点とされるまであと数センチのところでスペインを頭で救った。まだ試合は終わっていなかったが、直後のピッチ上で繰り広げられた彼らの喜びぶりは壮観だった」
 大会最多の4度目の優勝を目指すスペインと、悲願の初優勝を狙うイングランド。ユーロでは28年ぶりの激突となった両者はお互いに譲らないまま、前半をスコアレスで折り返した。迎えたハーフタイム。スペインに衝撃が走った。

 

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