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ユーロ2024の決勝はスペインが2-1でイングランドを下し史上最多となる4度目V(写真・ロイター/アフロ)
ユーロ2024の決勝はスペインが2-1でイングランドを下し史上最多となる4度目V(写真・ロイター/アフロ)

「魅せるサッカーと才能で再び世界を魅了した」スペインが2-1でイングランドを下して歴代最多となる4度目のユーロ王者

 

 前出の『MUNDO DEPORTIVO』は、スペインに冷や汗をかかせたベリンガムの残像が、同点ゴールの伏線となったと報じた。
「ベリンガムにきわどいシュートを打たれてから、スペインの選手たちは彼を必要以上に警戒するようになった。その結果として、パーマーへのマークが甘くなってしまった。シモンも必死にダイブしたが、あとわずか届かなかった」
 37分にはヤマルが決定的なシュートを放つも、イングランドの守護神ジョーダン・ピックフォード(30、エヴァートン)のビッグセーブに阻まれる。再び漂い始めた嫌な雰囲気を振り払ったのが、モラタに代わって後半23分から投入されていた久保建英(23、レアル・ソシエダ)のチームメイト、オヤルサバルだった。
 オルモからの縦パスを、まずは左サイドにはたく。ボールを託された左サイドバックのマルク・ククレジャ(25、チェルシー)が、必死に間合いを詰めてきたDFカイル・ウォーカー(34、マンチェスター・シティ)よりも一瞬早くボールにタッチ。相手ゴール前へグラウンダーのクロスを放った直後だった。
 スペースへ走り込んできたオヤルサバルが、競り合ったガイーよりも先にボールに触れる。後半41分に飛び出したピックフォードの存在を無力化させる勝ち越しゴールと、直後のオルモの“神クリア”で手にした優勝を、同じくスペインのスポーツ紙『AS』は、連覇を達成した2012年大会と比較しながらこう報じた。
「その間の2010年の南アフリカワールドカップを含めて、魔法のような三冠を達成した2012年のユーロから12年。ラ・ロハ(スペイン代表の愛称)は魅せるサッカーと才能で再び世界を魅了した。彼らは再びヨーロッパの頂点に立つための方法を熟知していた。試合終了を告げるホイッスルがベルリンの夜空に鳴り響くと、スタンドを埋めた観客は狂喜乱舞しながら、ラ・ロハの美しいサッカーを称賛した」
 グループステージでクロアチア、前回優勝のイタリア、アルバニアを撃破。決勝トーナメントでも伏兵ジョージア、開催国ドイツ、強敵フランス、そしてイングランドと7試合すべてで勝利を収めてのヨーロッパ制覇。3大会ぶりの戴冠とともに、優勝回数が3回で並んでいたドイツを抜いたスペインが、歴代最多優勝国にも浮上した。

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