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米球宴で恒例のレッドカーペットに大谷翔平は真美子夫人をエスコートして登場(写真・AP/アフロ)
米球宴で恒例のレッドカーペットに大谷翔平は真美子夫人をエスコートして登場(写真・AP/アフロ)

「大谷翔平の意見にMLBコミッショナーは耳を傾けよ!」二刀流スターの2028年ロス五輪への出場意欲発言が波紋…地元紙が賛同

 ドジャースの大谷翔平(30)が米球宴のメディアデーで2028年のロス五輪での野球競技への出場意欲を口にした問題が波紋を広げている。MLBはドリームチームを結成しているNBAとは違い、シーズン途中に開催される五輪へメジャーリーガーが出場することを認めていないため、ロサンゼルスタイムズ紙が「コミッショナーは、大谷の声に耳を傾け、野球を世界的に普及させるためにメジャーリーガーの五輪出場を認めよ」と主張した。大谷の発言がMLBを動かすことになるのか?

 

 米球宴恒例のメディアデー。出場各選手が取材に応じるものだが、大谷が、その質疑の中で4年後のロス五輪で、ドジャースタジアムで行われる野球競技に日の丸をつけてプレーしたい意向を理由込みで伝えた。
「国際大会はもちろん特別だと思うし、特にオリンピックは、ふだん野球を見ない人も見る機会が増えてくるので、そういう意味では野球界にとっても大事なことかなと思う。個人的にも出てみたいなという気持ちはもちろんある」
 大谷は昨年のWBCでも日本代表として出場して“世界一”に貢献した。だが、開幕前に開催されるWBCとは違い、五輪はシーズン中に行われるため、これまでの五輪でMLBは、40人枠に入っている“本物”のメジャーリーガーの出場を認めてこなかった。2000年のシドニー五輪からプロの参加が解禁されたにもかかわらず、米国代表は、マイナーリーガーや大学生で結成されることになり、過去に五輪で優勝したのは、そのシドニー五輪の一度だけ。ロンドン、リオ五輪では、野球が五輪競技から除外され、復活した東京五輪では、NPBのトップ選手を中心に結成された日本代表に決勝で敗れた。
 パリ五輪では、再び除外となり、ロス五輪では復活するが、その条件として「トップ選手を送り込むこと」をMLBが約束したとされる。
 だが、ロブ・マンフレッドコミッショナーは、シーズン途中にメジャーリーガーを送りこむことに否定的だ。その中での大谷の発言は波紋を広げた。
 ロサンゼルスタイムズ紙は、「マンフレッドコミッショナーよ。大谷の言葉に耳を傾けなさい。球宴よりも、2028年の五輪を優先させなさい」との見出しを取り、大谷の意見をプッシュした。
「大谷は(4年後に五輪野球競技が行われる)ドジャースタジアムで、五輪の金メダルを懸けて、打席、もしくはマウンドに立つ未来を描いている。なぜメジャーリーグ、ロブ・マンフレッドコミッショナーは(彼らの出場を)認めないのか」
 まずそう疑問を投げかけた。
「大谷は正しい。野球界は五輪の舞台で最高の選手を披露することで恩恵を受けるだろう。この宣伝は野球界の将来にとって極めて重要だ。本当のところ、米マーケットの外で大谷以上に馴染みのある選手は他にいるだろうか。アーロン・ジャッジだろうか」と続けた。
 大谷が日本代表として出場した昨年のWBCの決勝で実現したマイク・トラウトとの対決で、当時のチームメイトから三振を奪った場面が「昨年の野球界における最高の瞬間だった」と指摘した上で、「ほとんどのWBCの視聴者は、野球ファンに限られている。五輪になれば桁違いのものとなる。(バスケットボールの)ドリームチームが国内外でNBAに何をもたらしたかを見てみよう」とした。

 

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