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  • 井上尚弥のV2戦より面白い?!倒すか倒されるか…「どっちに転んでも早く終わる」元K-1王者でWBO王者の武居由樹vs元世界王者の比嘉大吾はKO必至の好カード
元K-1王者でWBO王者の武居由樹が比嘉大吾との防衛戦に臨む
元K-1王者でWBO王者の武居由樹が比嘉大吾との防衛戦に臨む

井上尚弥のV2戦より面白い?!倒すか倒されるか…「どっちに転んでも早く終わる」元K-1王者でWBO王者の武居由樹vs元世界王者の比嘉大吾はKO必至の好カード

 

 映像も見た。比嘉が3年前に現在IBF世界バンタム級王者のサウスポー西田凌佑(六島)に判定で完敗した試合もチェックしている。比嘉はサウスポーが苦手だ。
 そこは、武居が優位に立てるポイントだが、「修正してくると思う」とぬかりはない。
 八重樫トレーナーは「比嘉は突破力のある選手。武居の距離や独特のタイミングを突破されたときにどうなるのか」と本音を明かした。まさにそこだろう。
 こういう隠し立てをしないところが八重樫流。
 武居陣営には、スペシャルなトレーニングがある。それは東京ドーム決戦で、マロニーから判定でタイトルを奪った後に明かされた、井上との地獄のガチスパーだ。グロッキー寸前まで、メッタ打ちされたが、その経験が、最終ラウンドにマロニーにKO寸前まで追いつめられたとき、その危機を脱出することに役立った。
「今回もモンスタースパーを敢行しますか?」と聞くと、武居は「できれば、なにもなく試合の日をむかえたい」と苦笑いを浮かべた。
「得るものはたくさんあるが、失うものもたくさんある。でもやると決まったら押忍(了解)なので」
 失うものは何か?と突っ込まれると「自信だったり、いろんなもの。相当やられたが勉強なる部分がたくさんあって感謝している」と明かす。
 一方の比嘉は、2018年4月のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)戦以来の世界戦である。900グラムの体重超過でタイトルを剥奪され、試合も9回にTKO負け。その後、無期停止処分が下された。階級を2つ挙げて再起したが、西田に黒星を喫するなどの紆余曲折があり、6年ぶりに世界の舞台に帰ってきた。
「戻ってこられて嬉しい」という比嘉は武居と大橋ジム関係者に感謝の言葉を伝えた。
 そして志成ジムでは、英知を結集して世界獲りをプッシュすることになった。志成ジムは、アメリカ型のジムで、試合を除けば、トレーナーごとに担当選手がいて、それぞれのユニットのペースでトレーニングを行うが、今回は、元4階級制覇王者、井岡一翔の担当の佐々木修平トレーナー、鈴木稔弘らを担当している藤原俊志トレーナーが普段のスパーリングから時間が許す限り、野木トレーナーのサポートに就く。多角的に武居の弱点をあぶりだし、比嘉のサウスポー対策に知恵を絞る。
 比嘉も「K-1出身で教科書にない変則的なパンチ打ってくるのが読めない。はじめての経験なので、うまくいろいろやっていきたい」と言う。
 ヤルか、ヤラレルかのサバイバルマッチの勝者には、4つのベルトを日本人が独占している統一戦へ進む資格が生まれるだろう。
 だが、武居は「他のチャンピオンはみんな自分より上。大吾さんに勝たないと何も始まらない」と謙虚だ。大橋会長も「まだ初防衛だし、そこは考えていない」という。
 武居は、18日からの井上尚弥のジム内で集中合宿に参加する予定。一方の比嘉の走り込みキャンプは20日まで続く。勝負論があるのは、井上ードヘニー戦ではなく、このカードだ。

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