サッカー界に衝撃!逮捕された佐野海舟のマインツとの契約はどうなる?
サッカー日本代表のMF佐野海舟容疑者(23)が、女性への不同意性交容疑で14日に警視庁に逮捕されていたと17日に一斉に報じられた。これを受けて前所属クラブの鹿島アントラーズ、今月3日に完全移籍での獲得を発表したドイツ・ブンデスリーガ1部のマインツが声明を発表。佐野容疑者の認否を含めて詳細がわからない状況への戸惑いを見せ、さらにドイツメディアは21日に予定されていたマインツへの合流はなくなる方向だと報じた。衝撃が広がるなかで、マインツと4年契約を結んだ佐野容疑者の今後はどうなるのか。
マインツが声明「情報が不足しているため、この報道についての評価やコメントはまだできない」
サッカー界に激震が走った。
鹿島からマインツへの移籍が今月3日に発表され、21日に予定されている新天地への合流を間近に控える佐野容疑者が、30代女性への不同意性交容疑で警視庁本富士署に逮捕されていたと、17日に報道各社が一斉に報じた。
報道によると、佐野容疑者は20代の男性2人、被害者を含めた女性2人の計5人で13日夜に東京・港区六本木で飲食。その後、飲み直すためにパーティールームのある文京区湯島のホテルへ向かい、もう一人の女性が帰った後の14日午前2時すぎから同4時半ごろまでの間に、共謀して行為におよんだ疑いがもたれている。
直後に被害者女性が110番通報し、現場へ駆けつけた警察官が、ホテル近くの路上にいた佐野容疑者ら3人を発見して身柄を確保。本富士署への任意同行を求めたうえで事情聴取などを行い、同日夜に通常逮捕にいたったという。
本富士署側は17日夜の時点で、佐野容疑者らの認否を明らかにしていない。しかし、テレビ朝日系の『報道ステーション』は、同日夜に、佐野容疑者が取り調べに対して「間違いありません」と、容疑を認める供述をしていると伝えた。
さらに佐野容疑者ら男性3人は、岡山県津山市で生まれ育った同学年の幼なじみで、同市内のクラブチームのチームメイトだったとも伝えた。途中で帰宅した女性は3人の知り合いで、13日夜に知人でもある被害女性を初めて連れてきたという。
一連の報道を受けて、鹿島は17日午後に「佐野海舟選手に関する報道について」と題する、次のような声明を発表した。
「同選手につきましては、7月4日(木)付けで1.FSVマインツ05(ドイツ)への完全移籍決定を発表し、既に移籍手続きは完了しておりますが、元所属選手に関する事案であるためクラブとしても大変憂慮しております。事案の性質上、クラブでは詳細について把握できないため、今後の状況を注視してまいります」
さらにマインツも17日に、クラブの公式X(旧ツイッター)を更新。ドイツ時間の16日深夜に飛び込んできた、日本発の一報を受けた声明を発表。まさかの事態に驚きながらも、現状では静観する方針を表明している。
「今晩遅く、マインツ05は新加入の佐野海舟が母国で逮捕されたという日本のメディアの報道に驚いた。情報が不足しているため、この報道についての評価やコメントはまだできない。可能な限り迅速かつ包括的にこの問題を明らかにするよう努めている」
ドイツのメディアも、佐野容疑者の逮捕を大々的に伝えた。
大衆紙の『Bild』は、日本発の報道やマインツの声明を引用しながら、佐野容疑者の今後について次のように報じた。
「マインツの新戦力、カイシュウ・サノにまつわるスキャンダルが報じられた。女性への性的暴行疑惑がもちあがった日本人MFは、21日から新天地に合流してトレーニングを開始する予定だった。しかし、これは実現しそうにない」
別のドイツメディアの『SPORT1』は、現時点における報道やマインツ側の動きをまとめた記事の最後を、こんな文言で締めくくっている。
「正式にはまだ何も確認されていないが、彼には推定無罪が適用されるべきだろう」
推定無罪とは近代法における基本原則であり、「何人も刑事裁判で有罪が確定するまでは、無罪として扱われなければならない」と謳われている。
最近では女性への性加害疑惑で刑事告訴されたMF伊東純也(31)のケースがある。カタールでアジアカップを戦っていた森保ジャパンから途中離脱させられた伊東が、所属するフランス・リーグアンのスタッド・ランスでは合流後すぐに試合出場を果たせたのも、この推定無罪に則ったものだった。