今日ゴング!那須川天心が世界4位とのファイトで見せたい宇宙人ボクシングってなんだ?…結果次第では計画前倒しで来年後半に世界挑戦の可能性も浮上
プロボクシングの「PRIME VIDEO PRESENTS LIVE BOXING 9」(20日・両国国技館)の前日計量が19日、東京ドームホテルで行われ、120パウンド(54.4キロ)契約の10回戦で対戦する転向4戦目の那須川天心(25、帝拳)とWBA世界バンタム級4位のジョナサン・ロドリゲス(25、米国)が揃って一発でパスした。天心は「宇宙人が来ちゃったなあ」とファンに思わせるボクシングをしたいという。帝拳サイドは、天心の世界挑戦まで10戦が必要との考えを示してきたが、今回の試合の結果と内容次第では、その世界挑戦の計画が前倒しされ、来年の後半にも世界挑戦が実現する可能性が出てきた。
タトゥーシールでフェイスペイント
なんだ?あれ?
WBO世界スーパーフライ級の計量で、挑戦者が2.9キロもの体重超過を犯して、異様な雰囲気に包まれていた計量会場に、今度は“明るい”ざわめきが起こった。
天心が頬に何やらペインティングを施して登場したのだ。近くで見ないとわからなかったが、天心の天の字の漢字に地球を重ねてイメージしてデザインされ、販売もされているオリジナルのタトゥーシール。
「夏ですからね。フェス(感覚で)。楽しんで応援してくれれば。違う風を(会場に)吹かせます」
両国に異世界を作るーーと公言していた天心らしい仕掛けだ。サッカーなどでサポーターのフェイスペイントは珍しくないが、ボクシング会場では見たことがない。天心でなければできない呼びかけだろう。
120パウンド(54.4キロ)の契約ウエイトをピッタリでクリアした。
前戦よりもさらに1パウン下げ、転向4戦目で最軽量だ。近い将来、118パウンド(53,5)のバンタム級でタイトル戦を戦うためのテストで減量過程では54キロまで落ちたという。
前日会見に比べて頬がこけて声も掠れていたが、「いつも通りですね。過去最低体重だが、バンタム級に向けて準備している体が徐々にできている。ここから時間をかけながら戻す。水分を取って一気にリカバリーすると体調がよくなる」と豪語した。母手製のおじやが勝負飯。
フェイスオフでは、天心だけがファイティングポーズを作り、世界ランカーをのんでかかった。
「(相手も)気合が入っていた。いい顔をしていた。戦いがいがある」
ロドリゲスより天心の方が大きく見えた。明らかにキック時代に比べて体型が変化。以前より胸板が厚くなり上半身が進化した。
「体形が変わったと色んな人に言われる。上がでかくて下が小さいモデル体型」
久しぶりに実家のテッペンジムで練習した際には、RISEでキックボクサーとして活躍している弟の龍心から「めちゃ体でかくない?減量中だよね?」と言われたという。
いわゆるボクサー体型だ。
写真撮影では、両手で大好きなアニメ「呪術廻戦」の印を結ぶポーズを何度も作った。
「火と水を表しています。火は上へあがり、水は下に落ちる。それを合わせて必殺技を出します」
今回の試合では「宇宙人が来ちゃった」異質なボクシングを披露することをテーマにしている。
「しっかりとやってきことを遂行できれば、必然、そういう動きができる。倒せる隙を突けると思う。最初からガンガンいくことは考えていない。流れのまま戦いたい。那須川天心という型を見せられると思う」
宇宙人ボクシングとは一体どんなものなのか。