パリ五輪でのメダル獲りが期待される3人の10代選手。上が卓球の張本美和、下が左からブレイキンの大能寛飛、女子スケボーの吉沢恋(写真・松尾、長田洋平/アフロスポーツ)
パリ五輪でのメダル獲りが期待される3人の10代選手。上が卓球の張本美和、下が左からブレイキンの大能寛飛、女子スケボーの吉沢恋(写真・松尾、長田洋平/アフロスポーツ)

パリ五輪で世界が注目する3人の日本人10代選手とは誰だ?

 開幕を前にパリ五輪の公式サイトは「注目のティーンエージャー」として11人のアスリートをピックアップ、その中で卓球の張本美和(15)、五輪で新種目となるブレイキンの大能寛飛(おおの・ひろと、19)、女子スケートボード(ストリート)の吉沢恋(よしざわ・ここ、14)の3人の日本人選手が紹介された。いずれも期待のメダル候補。10代のエネルギーがパリ五輪を席巻するのかもしれない。

 張本美和、Hiro10、吉沢恋

 

 パリ五輪の開幕が近づいてきた。日本時間の今日24日深夜の男子サッカー(日本対パラグアイ)から競技がスタート。26日深夜にセーヌ川を使った異色の開会式が行われる。
 パリ五輪の公式サイトは「陸上競技、競泳、スケートボード、卓球など、ほぼすべての種目でティーンエージャーのスピリットを感じることができる。彼ら若いアスリートたちは、出場枠を得るだけでなく、表彰台に上り、五輪王者になる可能性があり、努力を続けている」として今大会での活躍が期待される10代の選手にスポットを当てて、11人の選手をピックアップした。その中で日本人選手が3人入っていた。
 1人目は卓球の女子団体メンバーに選ばれた張本美和だ。
「兄の智和と共にパリ2024へ」との小見出しが取られ、東京五輪の男子団体で、銅メダルを獲得した兄の智和とともに出場する初めての五輪となることが紹介された。
 同サイトは「張本美和は現在、早田ひな(5位)に続く日本人で2番手となる世界ランキング7位(7月23日現在)につけている。彼女は、自分の年齢を有利とも不利とも考えていない」として、インドの英字新聞「Hindustan Times」に掲載されたコメントを紹介した。
「私は日本チームの中で最も若い選手の一人ですが、年齢はあまり関係ないと感じています。相手は私のことを子供だとは思わないでしょう。年上の選手は強いと思うので、彼らと同じように自信を持つようにしています」
 また記事には国際卓球連盟の公式インスタグラムが貼り付けられ、その中でのインタビュー動画で、張本は、「やっぱり試合をすることが一番楽しみですね。オリンピックという名前がつくだけで、普段戦っている同じ選手なのに違う雰囲気なのかなと考えるだけでワクワクするし、もしかしたら意識せずにいつも通りの感じになるかもしれないので、1試合目の試合をするのが一番楽しみです」と、五輪に挑む心境を口にしている。
 3枠しかなかった日本代表を巡っては、激しい選考争いが繰り広げられ、選考ポイント1位の早田、同2位の平野美宇に続く3人目の選考が難航。15歳の張本の伸びしろと、団体戦でシングルス、ダブルスと対応ができ、中国勢に強い部分が評価され、選考ポイントでは3位だった伊藤美誠が落選し、同4位の張本が選ばれた。同サイトは「春に高校に入学し、高校1年生で臨むパリの大舞台。女子シングルス出場の早田、平野と共に女子団体で表彰台を狙う」とまとめた。
 2人目は今大会から新種目に加わったブレイキン代表のHiro10こと大能寛飛だ。記事に「10代最後でオリンピックの夢を掴んだHIRO10も初出場」とのタイトルが取られた通り、現在19歳。
 Hiro10が、ジャパンオープン2023を制し、今年5月と6月に開催された五輪予選選考会でライバルで親友でもあるISSINこと菱川一心との代表争いに勝利し、Shigekixこと半井重幸に続く、最後の日本代表切符を勝ち取ったことを紹介した。
 同サイトは、大能が能登半島地震の被害にあった石川県出身であることを伝えた上で、「被災して避難所生活を強いられた祖母や地元の人々に元気と勇気を届けるため、パリで活躍し、自分にできる恩返しをしたいと意気込む」と紹介。大能の得意技は「パワームーブ」と呼ばれる派手な回転技で、「小中学生の頃から互いに刺激し合い、高め合ってきたISSINの思いも背負い、大舞台で世界のトップブレイカーたちとのダンスバトルに挑む」と続けた。ブレイキンは現地時間8月10日に予選から決勝までが1日で行われ、初代五輪王者が決まる。

 

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