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仮想パッキャオとしてBD戦士の“ほっそん”(左)が安保瑠輝也のスパー相手を務めた。安保の肉体はパキパキだ(写真は細川氏提供)
仮想パッキャオとしてBD戦士の“ほっそん”(左)が安保瑠輝也のスパー相手を務めた。安保の肉体はパキパキだ(写真は細川氏提供)

え?マジで言ってる?「安保瑠輝也がパッキャオに一泡吹かせる可能性がある」“仮想レジェンド”を務めたボクシングの元世界ランカー“BD戦士”が語る

 いよいよ明日28日に格闘技ファン注目の「超RIZIN.3」がさいたまスーパーアリーナで開催される。注目はプロボクシングの元6階級制覇王者、マニー・パッキャオ(45、フィリピン)と元K-1王者で格闘家の安保瑠輝也(28、MFL team CLUB es)が69キロ契約RIZINスタンディングバウト特別ルールの3分×3ラウンドで対戦する異色マッチだ。プロ、アマを通じてボクシング経験のない安保が圧倒的に不利で「いつ倒すか」が焦点となっているが、安保のスパーリング相手を務めたプロボクシングのスーパーウエルター級の元3冠王者で、ブレイキングダウン(BD)にも参戦、7月に「1ミニッツ・ブレイキングアップ・フィットネス」ジムを大阪・心斎橋にオープンさせた“ほっそん”こと細川貴之氏(39)が「ボクシングをせず体格差を生かしたダーティファイトに徹すれば一泡吹かせる可能性はある」と宣言した。

「見えないボディブロー」でスタンディングダウン

 

 BDファンの間では“ほっそん”で知られる細川氏が“仮想パッキャオ”を務めた。先週、そして24日の2度、安保がボクシング指導を受けている中尾剛之氏が経営する和歌山の「CLUB es」で3分×3ラウンドの本番形式で拳を交えた。1年前にも一度、スパーを行った関係から細川氏が安保に「仮想パッキャオを相手に最終調整をしませんか?」とメッセージを送ると「お願いします」と返ってきて、とんとん拍子で話が進んだ。
 細川氏はパッキャオと同じサウスポーで現役時代にスーパーウエルター級の日本王座、OPBF東洋太平洋王座、IBFアジア王座(非公認)の3冠を獲得。IBFの世界同級3位にランキングされたこともある。
 BDには5、7、8、9と4度出場し、現在3連勝中。キックありのルールでは、なかなか元世界ランカーの凄さは見せることができず、昨年8月を最後に干されているが、ボクシングの技術は健在だ。
 そして24日のスパーで事件が起きた。
 2ラウンド目に安保の右ボディをモロに浴びて「ウッ」と声を出してスタンディングダウンしたのだ。
「1ラウンドが終わり、僕がバテたこともあったんですが、上背があって上から打ち込んでくるので、そのボディが見えなかったんです」
 安保はボクシングに真剣に取り組んでまだ3年。
 細川は「ボクサーとはパンチを打つタイミングが違う。リーチを生かしたストレートパンチャーだが、パンチは切れるし、ストレートは差し込んでくる」と評価した。
 そして1年前にスパーをしたときに比べ「強くなっている」という。
「安保の一番の武器はフィジカルですよ。さらにパワーアップしていました。1m80の長身に加えて押す力が半端ない。インファイトになった時に押し込まれて力のあるパンチが出せなくなる。僕とやったときは、69キロのリミットまで、あと4、5キロだったそうですが、82、83キロくらいから絞っているんで、フィジカルがキープされているし、リカバリーで間違いなくパッキャオよりも増量するでしょう。フィジカルは45歳のパッキャオより上。スダリオやUFCの元ミドル級のチャンプと互角に殴り合ったことで自信をつかんだみたいです」
 安保は6月にBDで約125キロあるスダリオ剛と対戦して延長の末に判定勝利。さらにUFCの元ミドル級王者のショーン・ストリックランドと、3分×5ラウンドのボクシングの“ガチスパー”で殴り合ってボコボコにされたが倒れなかった。
 今回は69キロ契約だが計量後のリカバリーに制限はない。通常は5キロ前後のプラスだが、安保は80キロ近くまで戻すかもしれない。そして身長は1m80の安保に対してパッキャオは1m66。14センチ差がある。

 

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