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疑惑の誤審問題で揺れた永山とガリゴスが“和解”(写真・ロイター/アフロ)
疑惑の誤審問題で揺れた永山とガリゴスが“和解”(写真・ロイター/アフロ)

「彼から謝罪の言葉が…」柔道“疑惑の誤審問題”の永山竜樹とガリゴスが“和解”…女性審判の過去疑惑は当事者の高藤直寿が完全否定で“騒動”は収束へ

 

 一方で「待て」の宣告後も絞め続けたガリゴスの攻撃を見過ごしたあげくに永山の1本負けの判定を下したゴンザレス氏に対しても、彼女のインスタ及びパンアメリカン柔道連盟のインスタに投稿された彼女のインタビューに対して「誤審を認めて謝罪せよ」「今すぐ辞めろ」「いくらで買収された?」などの批判が殺到。その中には「2023年にも今回と同じスペインの選手と日本の選手の試合で誤審をして勝たせましたよね。日本人が嫌いなんですか?」という過去にも誤審疑惑があったことを指摘するコメントが複数見られた。
 それは2023年5月にドーハで開催された世界選手権の準決勝で、高藤とガリゴスが対戦した試合。高藤が先に技ありを奪ったが、追いつかれ、試合は延長戦に突入。ガリゴスは高藤の左腕を関節技で決めたまま、大腰でひっくり返し、高藤は頭から落ちて1本負けを宣告された。ルールでは、立ち技での危険な関節技は禁じられており、その時点で反則負け。しかし、ゴンザレス氏は、ガリゴスの反則負けとしなかった。日本人、ガリゴス、疑惑…の3つが、今回のケースと重なったために指摘が複数見られたものだが、その試合を戦った当事者の高藤が、この日、Xにポストして疑惑を完全否定した。
「一つ言いたい。 僕がガリゴと試合した時の技がどうとかこうとか、言われてるけど、僕は普通にぶん投げられて負けました。 2023年の世界選手権で誤審は1ミリもなかったですよ」(原文ママ)
そして、その世界選手権で優勝したガリゴスとの交流があることも伝えた。
「あとこの前ガリゴに誘われて一緒に柔道セミナーやりました シャイで人見知りだけど仲良くなったら冗談ばかり言うような優しい選手です」(同)
 高藤も、スポーツマンシップと、世界の選手が「柔道ファミリー」としてつながっていることをメッセージとして強く訴えた。
ゴンザレス氏の過去の誤審疑惑もこれで晴れたことになる。
 ただ柔道男子73キロ級の準々決勝で橋本壮市が、地元フランスのジョアンバンジャマン・ガバとの対戦で、3つの指導を受けて反則負けを喫するなど、今大会では不可解な判定が散見される。採用しているはずのVTR検証がまったく機能しないなど、不透明な審判の問題に対する議論は日本がリーダーシップをとって深めていかねばならないだろう。

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