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トランプ元大統領がパリ五輪で性別騒動に巻き込まれた金メダリスト2人を「彼らは男だった」とまた侮蔑発言(写真・ロイター/アフロ)
トランプ元大統領がパリ五輪で性別騒動に巻き込まれた金メダリスト2人を「彼らは男だった」とまた侮蔑発言(写真・ロイター/アフロ)

まだ侮辱するのか?「彼らは男だった」トランプ元大統領が性別騒動の金メダリストボクサー2人をまた非難…すでに発言は訴訟対象に

 米大統領選に出場しているドナルド・トランプ元大統領(78)が遊説先でのスピーチでまたパリ五輪の女子ボクシングで性別騒動に巻き込まれながらも金メダルを獲得したイマネ・ケリフ(25、アルジェリア)、リン・ユーチン(28、台湾)に対して「彼らは男だった」との問題発言を行った。「アイリッシュスター」「ABCニュース」など複数の海外メディアが伝えた。トランプ元大統領は五輪期間中にも誹謗中傷ともとれる同様の発言を行っており、パリ検察庁に刑事告訴したケリフの弁護士が「捜査対象になる」と指摘していた。

 「クレイジーだ。私は女子スポーツから男性を閉めだす」

 まだそれ言うか?「アイリッシュスター」や「ABCニュース」が伝えたところによると、トランプ元大統領は17日に米ペンシルベニア州ウィルクスバリで行われた出馬している米大統領選の選挙集会で、パリ五輪で性別騒動に巻き込まれた2人の女子ボクサーを再びこう非難した。
「批判的な人種理論やトランスジェンダーの狂気を学校から閉め出し、女子スポーツから男性を閉め出す。オリンピックを見たか?2人のトランスジェンダーがいた。彼らは男性だったが、女性にトランジションし、ボクシングに出場した」
 パリ五輪で、突然、IBA(国際ボクシング協会)が、昨年の女子世界選手権で2人に性別適格性検査を実施して、一般的に男性が持つとされる「XY」染色体が検出されたので失格にしたと発表し、性別騒動に火をつけた。昨年IOCは、不正が横行して、ガバナンス不備のIBAの国際統括団体としての資格を取り消して、五輪から排除していた。そういう両者の政治的な対立が、この問題の背景にあったのだが、この段階では、まだそれらの情報が表面化しておらず、思想的にトランスジェンダーの問題に反対の立場に立つ「ハリーポッター」の作者J.K.ローリング氏などから批判的な意見が飛び交った。
 IOCは、ただちに「全ての選手が大会の出場資格とエントリー規則に従っており、医学的規則にも全て適格である。選手のジェンダーと年齢はパスポートに基づく」との方針を明かした上で「全ての人間に差別を受けることなくスポーツを行う権利がある」との声明を発表した。
 しかし、ケリフが2回戦で対戦したイタリアのアンジェラ・カリニが、わずか46秒で棄権すると、さらに誹謗中傷がエスカレートした。
 のちにカリニが、自らのケリフへの侮辱発言や態度を謝罪したにもかかわらず、トランプ元大統領は、この集会で、またその試合の話を持ち出した。
「若いイタリア人の女の子、美しい非常に優れたボクサーがトランジションした男性の一人とボクシングをして、ジャブを打たれた。ジャブは普通はそうハードなパンチではないが、それはとてもハードなパンチだった。彼女(カリニ)は、こう言った。『馬に蹴られたみたいだ。いったい何が当たったんだ?これまで誰もこんなパンチを私に放ったことはない』。クレイジーだ。それは女性にとって屈辱的なことだ。そして彼は、その後もまた同じことをしてあっさりと金メダルを獲得した」
 問題発言を続けて女子66キロ級でケリフが獲得した金メダルを侮辱した。 
 トランプ元大統領のいわれなき非難は、57キロ級で金メダルを獲得したリンにも向けられた。
「そしてもう一人、トランジションした男性がいて、彼も金メダルを獲得した。彼もトランジションして、とても簡単に金メダルを獲得した」

 

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