「アニメの世界がパリ五輪で現実になった!」世界のアニメファンが男子バレーの日本対アルゼンチン戦に人気漫画「ハイキュー!!」で描かれたシーンを重ねて大興奮!
パリ五輪の男子バレーボールで日本代表が7月31日、東京五輪銅メダルのアルゼンチンを3-1で下して大会初勝利を飾った。海外メディアが話題にしたのは、高校バレーを題材にした人気漫画「ハイキュー!!」(集英社)の最終話で、日本対アルゼンチンの五輪での対決シーンが描かれていること。日本の文化でもあるアニメを通じて世界中のアニメやバレーファンが“リアルハイキュー”として盛り上がっている。
秘密兵器「フェイクセット」も現実に
アニメの世界が現実になった。
累計発行部数6000万部を超える古舘春一氏による人気漫画「ハイキュー!!」で4年前に最終話として描かれた五輪での日本対アルゼンチンがリアルに実現した。漫画の舞台は、東京五輪で今回はパリ五輪。設定こそ変わったがアニメ、バレーファンにとっては、たまらない“リアルハイキュー!!”だ。その盛り上がりを各国のメディアが報じた。
劇場版のアニメがアジア各国で放映されたこともあり、マレーシアのニュースサイト「マレーメール」は、「フィクションが現実になる。『ハイキュー!!』ファンがアルゼンチンとのオリンピックバレーボール日本代表戦を待ち望む」という見出しをつけ、マレーシアのファンたちが、日本対アルゼンチン戦の始まる前から「ハイキュー!!」ファンがこの試合をライブで視聴しようと準備している様子などが伝えられた。
記事では、「ハイキュー!!」ファンが興奮している理由として、「このシリーズは、架空の日本の小さな町にある高校のバレーボールチームを軸に展開し、主人公の日向翔陽は、身長が低いが逆境に立ち向かい、最高のミドルブロッカーになることを目指すというストーリーだ。最大の敵役の一人は及川徹という別の学校のセッターがいて、劇画シリーズでは、時が経過し、すべてのキャラクターが大人になった後、及川が(帰化して)オリンピックでアルゼンチン代表としてプレーする」と、あらすじを紹介。その最終話で、主人公の日向が東京五輪に日本代表として出場し、アルゼンチンに帰化した及川と対戦したエピソードが現実のものになったことを説明している。
またパラマウント社傘下のエンターテイメントニュースサイト「コミックブック・ドット・コム」では、「日本対アルゼンチンの実現で「ハイキュー!!」がパリ五輪を乗っ取った」という見出しで伝えた。
記事では、対戦が実現しただけでなく、実際のプレーでも「ハイキュー!!」の中で描かれた秘密兵器の「フェイクセット」と呼ばれるクイック攻撃が、この試合で使われたことも書きこんでいる。
第2セットの16-18で迎えた場面で、キャプテンの石川祐希がバックアタックを打つと見せかけて、瞬時にトスに切り替えて、ライトから西田有志がノーマークでスパイクをアルゼンチンコートに叩き込んだのだ。同サイトは、「今日の試合では、人気の高い『ハイキュー!!』のムーブがいくつか披露されただけでなく、会場内では、アニメの音楽も流れた。観客は演奏を楽しんだ。観客席では、日向と及川の『ハイキュー!!』のぬいぐるみを抱えたファンが多数見られた。スタンドの全員から応援されていることを感じながら、日本代表は試合に臨んだことだろう」と、漫画と現実の試合の一体感を伝えた。