パリ五輪男子バスケ日本代表は八村塁がいればブラジルに勝てたのか…“代役”筆頭候補の富永啓生の出番が少なかったのも誤算?!
パリ五輪の男子バスケットボーの予選グループフェーズ第3戦が2日、行われ日本はブラジルに84-102で敗れ、3戦全敗となり決勝トーナメントに進出できなかった。試合前にNBAレイカーズの八村塁(25)が怪我で離脱。エースの穴を全員でカバーして、第4Qに1点差にまで迫ったが、最後は引き離された。八村がいれば日本は勝てたのか。
第4Qに1点差まで迫るが
試合終了を告げるブザーと同時に富永啓生が放ったロングシュートがリングの上へ大きく外れた。84―102。第4Q開始と同時にホーキンソンの5連続成功となるスリーポイントシュートで76-77と1点差まで追い詰めたが、最後は18点差をつけられた。
日本のメンバーは厳しい表情で円陣を組んだ。
渡邊雄太が何やら言葉を発して全員でグータッチ。不戦勝を除くと1972年のミュンヘン五輪以来、52年ぶりとなる五輪勝利を手にすることはできず、悲願のベスト8進出を果たすこともできなかった。
「八村選手の離脱はありましたが自分たちは準備は出来ていましたし、今日もスムーズにゲームには入ることは出来ました。ベスト8という目標があった中で達成できなかった事に対して今は悔しい気持ちでいっぱいですが3試合を通して世界に日本のバスケットを見せることは出来たと思います」
元NBAプレーヤーの渡邊はそう胸を張った。
試合開始の8時間前にショッキングなリリースが出された。
エースの八村が7月30日のフランス戦後に左ふくらはぎに違和感を覚え、現地でMRI 検査を実施した結果、左腓腹筋の負傷と診断されチームから離脱した。
東野智弥技術委員長によると「プレーに支障をきたすダメージが確認された」という。八村は協会を通じて「ケガの早期治療が必要になったため、NBA/FIBA ルールに基づき残念ながら今後のチーム帯同ができなくなりました」と説明し「現地で応援してくださった観客の皆様、世界中のバスケファン、そして日 本のファンの皆様、本当にありがとうございました。 チームメンバーと共に、日本バスケにとっても非常に良い試合ができたと思いますし、AKATSUKI JAPAN の一員としてプレーできたことを誇りに感じています」とメッセージを伝えた。
トム・ホーバス監督は、八村に代えて比江島慎をスタメンで起用し、全員で八村の穴をカバーする戦略を示した。
だが、ホーバス監督が、試合後に「ブラジルのスリーポイントを止める事が出来なかったです」と嘆いたように、第1Qにブラジルに面白いようにスリーポイントを許して主導権を握られた。渡邊とグリズリーズ時代の同僚だった2m06の元NBAプレーヤーのブルーノ・カボクロには3本。ブラジルが第1Qに放ったスリーポイントの成功率は83%だった。対照的に日本は河村勇輝と富樫勇樹が続けてスリーポイントに失敗して第1Qを終えた。