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ほとんど起用されず今大会わずか2得点に終わった冨永も誤算だった(ⒸFIBA)
ほとんど起用されず今大会わずか2得点に終わった冨永も誤算だった(ⒸFIBA)

パリ五輪男子バスケ日本代表は八村塁がいればブラジルに勝てたのか…“代役”筆頭候補の富永啓生の出番が少なかったのも誤算?!

 前出の大学ヘッドコーチは、こう続けた。
「八村がいないことで、ブラジルがディフェンスをしやすくなった。五輪に出てくる世界のトップ12のレベルでは、各チームにスコアラーが2人以上いる。でも八村がいなくなったことで、ブラジルは河村一人に絞れた。そこも大きい、河村が前半不発だったのは、その影響だと思う。また河村に疲れもあったと思う。今のバスケはローテーションが重要で、5人ではなく7、8人の戦力で回す。主力でもだいたい20分から30分。河村は、フランス戦で33分16秒、ブラジル戦では30分20秒プレーした。日本は、走ることをチームコンセプトにしているチームで、スタミナには自信があるとはいえ、やはり運動量が増えると消耗も激しくなり精度も落ちる。そのローテーションという意味でも八村が欠けた影響は大きかったと思う」
 52年ぶりの五輪1勝もベスト8進出のミッションも果たせなかった。だが、昨年のワールドカップであげた3勝から確実に力をつけた最強JAPANが世界との差をさらに縮めたことは確かだろう。今大会でブレイクした河村は、NBAグリズリーズとエグジビット10契約を結んだ。
 キャプテンの富樫がこんな言葉を残した。
「選手全員がチーム一丸となって努力してくれました。勿論これが今の実力ですし、結果が全てではありますが、前回の東京大会よりは少し違う気持ちで終われたかと思います。そして、この経験が次の世代に必ず生きてくると信じています」
 パリで味わった悔しさと誇りは4年後のロス五輪に生きてくる。

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