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全敗で予選リーグで敗退となり馬瓜エブリン(左)と宮崎早織が涙する(ⒸFIBA)
全敗で予選リーグで敗退となり馬瓜エブリン(左)と宮崎早織が涙する(ⒸFIBA)

東京銀がなぜ全敗?「渡嘉敷を外したことが敗因ではない」…パリ五輪女子バスケットで日本がベルギーに完敗し予選リーグ敗退

 研究されている、と選手たちが実感している状況を受けて、前出の専門家は最後の3つ目の原因として「銀メダルを獲得したホーバスHCのチームから、何がどうブラッシュアップされたのか、という部分への疑問だ」とつけ加えた。
「スタイルを踏襲したことは間違いではないが、スリーを決めることのできる個の能力の育成や、世界が対策を練ってきたなかでさらに上をいく戦略、戦術を考えて磨くといった作業がどれだけできたかに疑問は残る。またテストマッチ、強化試合で強豪と対戦する機会も少なかった。東京五輪で銀メダルを獲得したが、明らかに世界のなかで実力が突出していたわけではなく、ひとつ間違えば今回のような裏返しの結果になることはありえた。ということは、今度はまたその裏返しを狙えるということだ」
 ベルギー戦を生中継した日本テレビのスタジオ解説を務めた渡嘉敷は、髙田真希(34、デンソーアイリス)ら盟友たちの戦いを称えながら、37歳で迎える4年後のロサンゼルス五輪へ向けて、こんな言葉を残している。
「私は4年後を狙っています。高さの部分でチームの力になれたら」
 女子代表が臨んだ6度の五輪で、大会を未勝利で終えたのはパリが初めてだった。対戦各国の対策の前に「走り勝つシューター軍団」戦略が封じ込まれ、インサイドでの差も見せつけられた末に喫した惨敗を、日本バスケットボールとしてどのように総括して再出発を期すのか。

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