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キャプテンの石川が1点の重みについて切実に語った(写真:エンリコ/アフロスポーツ)
キャプテンの石川が1点の重みについて切実に語った(写真:エンリコ/アフロスポーツ)

「明日もう一度戦えば勝てるかもしれないが駆け引きと勝負強さが不足」なぜパリ五輪男子バレーで日本はイタリア戦で計4度あった“あと1点の壁”に泣いたのか?

「明日もう一回試合をすれば日本が勝てるかもしれない。イタリア戦は運不運もあったが、勝ち切るための1点が奪えなかったのも事実。その1点が小さいようで重い。ただ、ベスト8だった東京五輪後にブラン監督が就任し、チームに足りなかったものを1年ごとにビジョンを立てて伸ばしてきたなかで、サーブ力、トータルディフェンス、ブロック力はアップし、ミドル攻撃も数段よくなった。ブラン監督のバレーを受け継いで、新たなエッセンスを加えれば強くなる。世界のレベルも上がっているなかで、次に誰が監督をするかが重要だろう」
 報道では石川に次ぐ22得点をあげた西田有志(24、大阪ブルテオン)が満身創痍の体を考慮して、4年後のロサンゼルス五輪へ向けて、代表活動で休養をはさむ意向を示したという。秋からは戦いの舞台をイタリアからSVリーグが新たに発足する日本へ移す高橋もフラッシュインタビューで涙ながらに捲土重来を誓った。
「ここで勝てなかったのは自分も含めて、日本代表としてまだまだ力がなかったから。この悔しい結果を、次に切り替えていくしかない」
 身長200cmの甲斐優斗(20、専修大)らの存在を含めて、山本氏も若手の成長に期待を寄せる。
「紙一重の差を乗り越えてメダルを獲得するには、石川がスーパーサブの存在になるくらいに若手が成長してメンバーが変わっていく必要がある。甲斐は主力になるだろうし、ブラン監督がアンダーカテゴリーの若手を合宿に呼び、意思統一をしてきたなかで、すんなりと新しいチームに入ってこられると思う。SVリーグでは外国人枠が増え、国内のレベルも上がってくる。さらに成長する可能性は秘めている」
 快挙への予感を最後は無念の涙が覆い隠す形で、男子代表のパリ五輪は終焉を迎えた。日本バレーはあと1点を壁をどう乗り越えていくのか。

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