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須崎を破る金星をあげながら計量ミスでメダルを逃したガネシュがスポーツ仲裁裁判所に銀メダルの権利を主張して提訴(写真・AP/アフロ)
須崎を破る金星をあげながら計量ミスでメダルを逃したガネシュがスポーツ仲裁裁判所に銀メダルの権利を主張して提訴(写真・AP/アフロ)

「銀メダル確定までは計量をクリアしていた」パリ五輪女子レスリングで大金星&計量失敗&電撃引退のビネシュがスポーツ仲裁裁判所に“共同銀”を求めて提訴

「インディアンエキスプレス」によると、通常体重が56キロのビネシュは、ここ5、6年間は、53キロ級で戦っていた。2023年8月17日に前十字靭帯の手術を受け、そのリハビリ期間中にアンティム・パンガルが53キロ級のインドの五輪代表枠を獲得したため、50キロ級か、57キロ級での出場しか選択肢がなくなり、50キロ級を選んだという。
 ビネシュは初日の計量はクリアした。チームの栄養士は、水分などのリカバリーを経て、1.5キロオーバーとなることは計算していたそうだが、実際は2.7キロオーバーとなった。準決勝が終わると、すべての水分をカット。重ね着をしてトレッドミルを走ったが、一切、汗は出ず、その後、徹夜でサウナや、自転車漕ぎなどの減量を試み、最後は髪の毛やユニホームまで切ったが、午前7時15分から7時30分までの計量時間内で、残り100グラムを落とすことができなかった。
 減量に付き添ったガネシュの夫が注射器を用意したが、血液は抜かなかったという。ビネシュは脱水症状で意識が朦朧となり選手村内に入院。点滴治療を受けた。
 ビネシュの電撃引退表明を受けて、インドレスリング連盟のサンジェイ・シン会長は、インドPTI通信の取材に「SNSを通じて彼女の引退を知ってショックを受けている。私はインドレスリング連盟を代表して、悲しい心境で決断を下さず、精神的なショックから回復し後に合理的な決定を下すように説得したい」と、引退を翻意するよう説得する考えを明かしている。
 CASは、公聴会後にそう時間を置かずに裁定を下す方向。果たしてどんな裁定が下されるのだろうか。

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