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JRAが角田大河騎手の死去を発表。21歳だった(写真:山根英一/アフロ)
JRAが角田大河騎手の死去を発表。21歳だった(写真:山根英一/アフロ)

21歳のホープ角田大河騎手の早すぎる逝去に競馬関係者の間でショックが広がる…騎乗停止中に連絡がとれなくなっていた

 日本中央競馬会(JRA)は10日、角田大河騎手が死去したと発表した。21歳だった。角田騎手は1日夜に函館市の函館競馬場内に自動車で侵入し、芝コースを破損させたとして3日から騎乗停止となっていたが事情聴取を受けた2日午後から連絡が取れず行方不明となっていた。遺族の希望で死因などの詳細は公表されていないが、将来が期待されていたホープの早すぎる逝去に競馬界にショックが広がっている。

 競馬一家に生まれた3年目のホープ

 デビュー3年目で将来を嘱望されていた角田大河騎手が21年の若さで天国へ旅立った。関係者によると、2日の午後から本人と連絡がつかず行方不明となり、競馬関係者の間では懸念の声が広がっていたが、9日夜、角田騎手の家族からJRAに死去の連絡が入った。死因や亡くなった日時、場所などの詳細についてJRAは「ご遺族の意向により回答は差し控えさせていただきます」としている。
 角田騎手は3日に重い騎乗停止処分を受けていた。
 1日夜、函館市内では道新花火大会が開催されていたが、角田騎手はこれを見ようと同乗者とともに函館競馬場内に自ら運転する外車で侵入し、あろうことか芝コースに乗り入れた。20時30分ごろ、この行動はJRA警備員に目撃され、写真にも収められた。
 角田騎手が最後に元気な姿をみせたのは翌2日の早朝。ふだん通りに調教に騎乗した。その後、JRAは、午前10時から函館競馬場で役15分ほど、撮影した画像などをもとに事情聴取を行ったところ、本人は深く反省している様子で聴取にも素直に応じ、その行動を認めた。ただ飲酒については否定した。
 だが、同日、JRAが午後に裁定委員会に送付となったことを本人に通知しようとしたところ、角田騎手と連絡が取れなくなった。
 そこでJRAは、所属する石橋調教師に通知した上で、午後4時に制裁を発表した。その内容は、「重大な非行行為にあたる」ことを理由に3日の競馬開催から裁定委員会の決定が下されるまで無期限に近い騎乗停止という重い処分だった。
 現在、函館競馬場はレースが開催されていないものの、調教では使用されており、自動車で神聖な芝コースに乗り込むというのは前代未聞の“非行行為”。競馬に関わる者としてあるまじき行為でもあることから関係者からも厳しい声が上がり、SNS上では、一部のファンから「永久追放」「免許を返上して一からやり直せ」といったバッシングを浴びていた。
 角田騎手は、昨年5月にも他の若手騎手らとともに開催日における通信機器・スマートフォンの不適切使用に対する制裁で30日間(開催10日間)の騎乗停止処分を受けていた。

 

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