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史上2人目の「42-42」を達成した大谷翔平のMVP獲得に論争が起きている(写真・アフロ)
史上2人目の「42-42」を達成した大谷翔平のMVP獲得に論争が起きている(写真・アフロ)

「大谷翔平の功績は認めない」“MVP争い”で「40-40」大谷ではなくメッツのリンドアを推す地元スポーツキャスターの発言が物議

 実はリンドアのMVPを唱えるのはフィンケルスタイン氏だけではない。
 メッツの地元のニューヨーク局「SNY」は「メッツのスター、リンドアは伝説的な大谷に対して2024年のMVPを強く主張している」との見出しを取った記事を掲載した。
 同メディアがリンドアMVPの根拠として主張するのは、勝利貢献度を示す指標の「WAR」が6.5で、大谷の6.3を上回りナ・リーグのトップに立っている点だ。
 リンドアよりも上にいるのはアーロン・ジャッジ、ファン・ソト(共にヤンキース)、ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)、グンナー・ヘンダーソン(オリオールズ)らア・リーグの選手だけ。同メディアは、守備面でも遊撃手として守備指標のOAAで99%を示す「真のエリート」で3度目の「25-25」を果たしたことを強調して「彼のオフェンスへの貢献度とディフェンスの価値は他に類を見ないもの」と評価した。
さらにMVPの投票基準は3つあり、その一つに「チームに対するプレーヤーの価値、つまり攻守の強さ」があり「リンドア対大谷を語る際には、この“攻守の強さ”の部分が重要だ」と指摘。過去にクレイトン・カーショウやジャスティン・バーランダーなどの投手がMVPを受賞したケースはあるが、DH1本でシーズンを過ごした選手がMVPを受賞した例がないことを紹介した。
「もしそれをつかむケースがあるとすれば今年の大谷だ」とし、大谷の今季の活躍を「伝説的」と紹介しながらも「大谷の魔法のようなシーズンの中で考慮すべきことがいくつかある」と問題提起をした。
「DHよりも価値のあるポジションの選手がいる場合にMVPを受賞すべきか。ベーブ・ルース以来の二刀流選手として過去に2度MVPを獲得している大谷以外のDHがこのような数字を出していたらMVPを取れるのか」と疑問を呈し、「彼が勝てなければ、番狂わせになるだろう。しかし、今年はリンドアの方が良い活躍をしておりMVPにふさわしいと主張することはおかしくない」と続けた。
 一方、CBSスポーツは「メッツのスーパースターが大谷に勝てなくても話題になる理由」との見出しを取った記事を掲載。同メディアは、「リンドアはキャリア最高のMVP級のシーズンを過ごし、最大のスポーツ市場にあるメッツでプレーしているにもかかわらず、まだ過小評価されている」と伝え、「リンドアのようなレベルで毎日プレーすることには大きな価値がある。全131試合に出場し打席数と打数の両方でトップに立っている」とし、今季のここまでの成績を紹介した。
 リンドアは、得点(3位)、ヒット数(5位)、塁打数(3位)、二塁打(3位)、本塁打(5位)、盗塁数(7位)、OPS+(8位)、長打数(2位)、出塁回数(5位)、勝率加算(8位)の部門でトップ10にランクインしている。
 しかし同メディアは「彼がMVPを受賞する可能性は信じられないほど低いと思われる」と結論づけた。米球界の話題を一人占めしている大谷のレギュラーシーズンの戦いは残り31試合だ。

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