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ロスの地元紙が順調にリハビリを続けている大谷のポストシーズンでのリリーフ登板を提案(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
ロスの地元紙が順調にリハビリを続けている大谷のポストシーズンでのリリーフ登板を提案(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

「最高のチャンスを与えないのは球団の職務怠慢だ」地元紙が大谷翔平のポストシーズンでのリリーフ起用“ウルトラC”を過激に提案…球団と監督は真っ向否定

 

「世界一になるチャンスがあるのに7億ドル(現レートで約994億円)を投資した選手をベンチに置いておこうと本気で思うのか。チームとファン、そしてこの街にタイトルを獲得する最高のチャンスを与えないのは職務怠慢だ。大谷がいざというときに投げる意思がある場合にそれを認めないのは単純に間違っている」と今季の投手復帰に否定的な球団の姿勢まで批判した。
 実際、11日(日本時間12日)にロバーツ監督はそのプランの実現の可能性が薄いことを明かしたという。
「絶対にないとは言わないが…100%ドア(可能性)を閉めるつもりはない。もし私が映画の脚本を書いたり、本を書いたりしていたら彼がリハビリを終えて最後の1球を投げるのは当然のことだろう。それはクール(カッコいい)だが難しいことだ。問題は、彼が1年以上実戦を行っていないこと。もし彼が(リリーフで)出てきて、うまくいかなかったなら、怪我をするリスクに見合うものではない。あの1イニングのストレスを再現することはできない。その価値はないと思う」
 ロバーツ監督の発言は正論だった。
 また同紙は、アンドリュー・フリードマン編成部長にも取材していて「このテーマは、私たちにとって頭の片隅にもないものです。彼はまだリハビリの進行過程にあります」とコメントしたという。
 その上で同紙はこう説明を加えた。
「打撃と投球の両方の能力に基づいて価値の決まる記録的契約があと9年残っており、ドジャースは3つのアウトのために彼の投手キャリアを終わらせる可能性のある怪我のリスクに躊躇している。大谷が昨年9月に2度目の肘の手術を受けたとき、2025年まで登板できないと発表され、ドジャースはそのスケジュールを突然変更することに警戒心を抱いている。特に大谷の高圧的な代理人であるネズ・バレロをいら立たせることになるからだ」
 7億ドルも投資したドジャースが大谷の怪我の再発に細心の注意を払うのは経営上当然のこと。それでも同紙はその姿勢に批判的だ。
「ウォーミングアップに必要なのは1イニングだけで、マウンドに立つのは、3アウトだけであるにもかかわらず、ドジャースはルーティンの突然の変更が、彼のMVPレベルの打撃に影響を及ぼすことを懸念している」
 同紙は「大谷翔平は何でもできる」との結論で提言を結んでいる。「大谷が何でもできる」ことは否定しないが、今季はDHとしてMVPの最有力候補となる活躍を見せているのだから、それ以上を求める必要はないだろう。大谷のリリーフ起用のドリームは来年のワールドシリーズで実現すればいい。

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