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「50‐50」を視界に捉えた大谷翔平のMVP本命説に反論が…(写真・アフロ)
「50‐50」を視界に捉えた大谷翔平のMVP本命説に反論が…(写真・アフロ)

大谷翔平“MVP本命説”に反論!「メッツが快進撃を遂げれば争いの状況は変わってくる」球団OBのジール氏&メイ氏がプレーオフ進出を条件にリンドーア有力説を主張

 ドジャースの大谷翔平(30)が「47本塁打&48盗塁」で前人未踏の「50―50」を視界に捉えているが、一方で“MVP論争”もヒートアップしている。過去にDHがMVPを受賞した例がないことからメッツのフランシスコ・リンドーア(30)を推す声も少なくない。その中で12日(日本時間13日)メッツの地元局SNYの番組に出演した通算2004安打を放っている元捕手トッド・ジール氏(59)と元リリーバー、トレバー・メイ氏(34)のメッツOBの2人が条件付きでリンドーアを推す主張を展開させた。

 「50‐50を達成すれば、その山を超えるのは難しい。しかし…」

 メジャーの歴史に残る偉大なる大記録「50―50」に邁進している大谷だが、こと3度目の受賞となるMVPに関しては論争が起きている。
 過去にフルにDHで起用された選手がMVPを獲得した例が一度もないため、都合5度も、候補にあがりながら落選した米野球殿堂入りの元レッドソックスのデビッド・オルティス氏が、「MLBはいつもMVPを私にくれない言い訳をしていた。それはおそらく私が指名打者だったからだ。今年は彼らが何をするのかを見守るつもりだ。大谷はMLBの『最愛の人』だからね」と、皮肉交じりに批判するなど「守備をしない選手がMVPに価するのか」が議論となっている。
 対抗馬としてクローズアップされているのがメッツのショートストップのリンドーアだ。リンドーアは、ここまで146試合にフル出場。打率.268、31本塁打、85打点、OPS.831、27盗塁の成績を残し、守備でも大きくチームに貢献している。
 その中でメッツの地元局SNYの番組「メッツ・オフ・デイ・ライブ」に出演した元メッツの捕手で現在SNYアナリストのジール氏と、元メッツのリリーバーのメイ氏の2人が、リンドーアを条件付きで推す主張を展開させた。
 ジール氏は「確かに大谷は驚くべきことをやっており、世界の舞台で注目を浴びて人々を魅了していることに疑いはない」と認めた上で「フランシスコ(リンドーア)にはMVPとして素晴らしいチャンスがある」との持論を熱く語った。
 ジール氏は、晩年は内野手に転向したが、強打の捕手として通算2004安打、253本塁打をマークしたメッツOB。ドジャース、オリオールズ、レンジャーズ、ヤンキースなど11球団を渡り歩き、所属した11球団すべてで本塁打を記録とした珍しいメジャー記録保持者だ。
「過去にDHがMVPになったことは一度もなく、私は、攻守の両方でプレーしているリンドーアが、毎日、その攻守で結果を残している事実を評価している。特に彼の守備力。チームにとって彼のプレーがなければメッツの現在の順位を想像することはできないという存在の選手である。もしチームがポストシーズンに進出することになれば、それがMVP獲得の要因になってくる。賭け率では大谷がまだリードしているが、そうなれば、MVP争いはより競ったものになるだろう」
 ジール氏がリンドーアのMVP獲得の条件とするのはチーム成績だ。
 現在、メッツはナ・リーグ東地区の2位で首位のフィリーズには8ゲーム差と大きく広げられているが、ワイルドカード争いでは、80勝66敗で進出圏内の3位につけている。トップは、82勝64敗のダイヤモンドバックスで、2位が82勝65敗のパドレスで2ゲーム差内だが、一方で4位のブレーブスにも79勝67敗で1ゲーム差につけられていて、まだこの4チームのうち、どこが生き残ってもおかしくない熾烈な戦いとなっている。その争いの中でリンドーアの活躍でメッツが2年ぶりにプレーオフ進出を果たせば、それが大谷超えの要因になってくるのではないか、との主張だ。

 

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