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中日の立浪監督は3年の任期でチームを浮上させることができなかった(写真・黒田史夫)
中日の立浪監督は3年の任期でチームを浮上させることができなかった(写真・黒田史夫)

「もう中日とヤクルトは今季限りで立浪、高津を監督から退任させた方がいい」球界大御所が大混戦のセの優勝争いに乗り遅れた下位の2チームに過激提言

  大混戦の優勝争いを演じているセ・リーグにおいて“蚊帳の外”に置かれているのが最下位のヤクルトと5位の中日だ。ヤクルトは自滅もあって阪神に0-3で敗れて連敗。中日は首位の巨人に1-7で完敗した。巨人OBでヤクルト、西武で監督を務めた広岡達朗氏は「もう中日とヤクルトは今季限りで立浪、高津を監督から退任させた方がいい」と、中日の立浪和義監督(55)、ヤクルトの高津臣吾監督(55)の退任を求める過激な提言を行った。

 

リーグ連覇したヤクルトの高津監督も2年連続のBクラスに終わりそうだ(資料・黒田史夫)

「チーム低迷は監督、コーチに指導力不足」

 「どうしたんだヤクルトは?なんでこんなつまらないチームになったのか」
 ヤクルトで日本一監督となったことのある広岡氏は、最下位に沈んでいる“古巣”のていたらくに怒りを隠せなかった。
 この日は、手痛いバッテリーミスが響いた。
 0-0で迎えた6回に森下、大山、佐藤に3連打を浴び、前川の犠飛で1点を失い、なお二死満塁のピンチで代打渡邉に3番手の木澤が投じた外角へのツーシームを中村がミットに当てながら後逸。2点目を献上してしまったのである。
 NHKBSの解説を務めた名球会入りを果たしているヤクルトOBの評論家は、その6回に小川が連打を浴びたピンチにマウンドに山田、中村のベテラン2人が歩み寄らなかったことを指摘していたが、勝利への執念のようなものは見られなかった。
「チームの不成績は監督、コーチの責任。すなわち高津に責任がある。サンタナ、オスナという他球団がうらやましがる2人の外国人に4番に村上がいて、投高打低の今の野球界において、打線の破壊力でいえば、リーグ1、2位を誇る力を持ちながら、なぜこの位置なのか。投手出身の高津が投手を整備できなかったことに加えて、野球が下手になった。ミスも多い。それはやはり監督、コーチの指導力の問題。高津は、メジャーや韓国、台湾、独立リーグまであらゆる野球を経験して苦労してチームを連覇に導いたが、もう求心力はなくなったのかもしれない。このまま来年もやっても浮上は見込めない。球団として監督を代えるべきだ」
 高津監督は、1軍投手コーチ、2軍監督を経て2020年に監督就任すると初年度は最下位だったが、2021、2022年とリーグ連覇を果たした。だが、昨年は5位と低迷。今年も浮上することなく中日と最下位争いを演じてしまっている。
 チーム本塁打はリーグ2位で、得点は3位だが、防御率3.67はリーグ最下位。先発に2桁勝利投手は1人もおらず、勝ち頭の8勝は中継ぎの大西が拾ったもの。先発、中継ぎ、抑えも含めて課題である投手陣の立て直しができなかった。
 この日、甲子園では試合前に今季限りでの現役引退を発表した青木の引退セレモニーが行われた。阪神が主催した異例のセレモニーは、おそらく早大の先輩である岡田監督が演出したのだろう。岡田監督が花束を贈呈。肩を組んで写真撮影を行った。広岡氏は、この青木に将来の監督として英才教育をすべきだとの考えを持つ。
「2年前の優勝を引っ張ったのは青木だ。プレーだけでなくベンチでの振る舞いを見ていてもわかる。彼にはリーダーとしての素質がある。メジャー経験もあるが、ヤクルトが将来の監督候補として育てるべきだろう。私なら、まずマイナー組織でもいいのでアメリカへ留学させて、もう一度アメリカの指導法を学ばさせる。その後、コーチ、あるいは2軍監督をさせるのが理想だろう」
 だが、青木の監督就任までに誰をつなぐのかという問題が残る。
 その人選候補について広岡氏は触れなかった。

 

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