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中日の立浪監督が辞任を表明した(写真・黒田史夫)
中日の立浪監督が辞任を表明した(写真・黒田史夫)

立浪監督辞任で中日の次期監督はどうなる?“大本命”井端弘和氏氏は侍Jの監督続投要請で消え井上一樹2軍監督の昇格か、地元人気抜群“ジャイアン”山崎武司氏の招聘か

 

 気になる次期監督についてはすでに水面下で動き始めている。
 “大本命”は侍ジャパン監督の井端氏だったが、先に2026年のWBCまでの続投を要請されたため候補から消えた。そこで候補として残っているのが、今季から2軍監督を務めて、片岡2軍監督時代に最下位だったチームをウエスタンリーグで優勝マジックを点灯させるまでに浮上させる手腕を見せた井上氏と、セ、パで本塁打王を獲得し、地元で絶大なる人気を持つ大物OBの山崎氏の2人だ。
 来季はポスティングによる移籍を要望している左腕の小笠原、契約が切れる守護神のマルティネスがいなくなる可能性が高く、チームのストロングポイントだった投手力も低下する可能性が高い。戦力的にはさらに厳しくなるため、我慢強くチームを再建できる指導者が求められる。その意味で井上2軍監督は適任だろう。阪神の矢野燿大監督に誘われ、阪神のヘッドコーチを2年間務めるなど、他球団の飯も食いコーチ経験もある。また選手をかなり締め付けた立浪監督とは違い、ソフトなモチベータータイプ。チームの眠っている能力を引き出してくれる可能性もある。ただ“ミスタードラゴンズ”の次を預かる指揮官としてのインパクトには欠ける。
 一方の山崎氏は、ファンの人気は抜群で、オリックス、楽天など他球団でプレーした経験があり、楽天では名将として知られた故・野村克也氏の薫陶を受けるなど、その野球理論には定評がある。ノムさんの配球術を学び39歳で本塁打と打点の2冠王に輝いた。打線強化が課題のチームにとっては絶好の人材だろう。
「ジャイアン」の愛称で呼ばれるほど、明るく豪放な親分肌。2011年を最後に優勝から遠ざかっているチームの雰囲気を変える力がある。
 後輩に慕われるなど人望が厚く、山崎氏が監督になれば、“盟友”の通算219勝の“レジェンド”山本昌氏や同じく通算407セーブの岩瀬仁紀氏、メジャー、阪神でも活躍した福留孝介氏ら親交の深い大物OBをコーチとして集結できる可能性もある。ネックはコーチ経験がない点。立浪監督も兼任コーチ、WBCコーチ、臨時コーチなどはしていたが、やはり専任コーチの経験がなく、いきなり監督になったことがマネジメントや人心掌握という点でマイナスに働いた。フロントとしてはその例を見ているだけにこのタイミングで山崎氏の招聘に踏み切るには、かなりの英断が必要になってくる。
 まだ次期監督について球団と中日新聞の本社筋との間で意見はひとつにまとめられていない状況。4年前に白井文吾オーナーが退任して以降、オーナーが独善的に監督の人事権を振りまわす組織ではなくなっているが、最終的には大島宇一郎オーナーが、複数示される球団案に「イエス」、「ノー」の答えを出すことになるだろう。10月6日の最終戦までには次期監督が1本化されるという。

(文責・RONSPO編集部)

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