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体重超過のカシメロが帰国時にまたトラブルを起こす(写真・山口裕朗)
体重超過のカシメロが帰国時にまたトラブルを起こす(写真・山口裕朗)

「なんでそんな嫌がらせをするんだ?」井上尚弥戦が絶望的になった“問題児”カシメロの“成田空港場外乱闘騒ぎ”の真相とは…元世界王者の仕掛け人が明かす

 

「空港で騒ぎを起こしたことは事実のようです。ただ報道とは少し事実関係が違っていて、カシメロの姿を見つけたWBOの役員の方から『体重超過をしたことでおまえは、もう日本で試合ができないぞ』と挑発するような言葉を投げかけられ、本人は、この時点でそういう話を一切、知らなかったので『そんなわけねえだろう。おまえはなんでそんな嫌がらせをするんだ』と喧嘩になったみたいです。怒ったのはカシメロ本人で大人しい性格の兄のジェイソンら周囲が止めに入ったようで、乱闘のような大きな騒ぎではなかったようです」
 この試合で、カシメロと結んでいた3試合の契約が切れ、今や第三者的立場となった伊藤氏が伝える話が真相なのだろう。
 ただリガス氏が指摘した通りカシメロは、体重超過のペナルティをJBCから受けるので1年間日本では試合ができない。また井上尚弥陣営の“ボス”である大橋秀行会長が「カシメロとの対戦の可能性は100%ないですよ。計量オーバーしておいて豪快なKOで復活しましたなんて冗談じゃない」と断言するなど、カシメロが熱望する井上戦が実現する可能性もほぼゼロ。出場停止処分が解ける頃には、井上はフェザー級に転級しているだろう。
 度重なるトラブルに伊藤氏もさすがにほとほと愛想が尽きた。
「もうカシメロは井上選手との試合どころか日本で試合することも無理でしょう。確かに凄い試合を見せてくれましたが、体重も守れないんですから、本当に失望したし、フォローのしようもありません。ちょうど3試合のプロモート契約も切れますし、カシメロについては、もう触れたくないのが本音です。アンチの反発が想像以上に凄くて僕もまいっているんですよ」
 SNSでは、体重超過のカシメロをプロモートした伊藤氏にまでバッシングの火の粉が降りかかり、プロモーターとしての信用問題にかかわる事態にまで発展しているという。伊藤氏は、2022年12月の赤穂亮とカシメロの試合をマッチメークし、その後、3試合のプロモート契約を結び、フィリップス・ンギーチュバ(ナミビア)、小國以載(角海老宝石)、そして今回のサンチェスとの試合を組んできた。だが、今のところ契約を更新する考えはない。自業自得とはいえ、伊藤氏にまで見放されたトラブルメーカーのカシメロは、いったいどこへ向かうのだろう。

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