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ドジャースのロバーツ監督が大谷の内野ゴロで本塁を突かなかった走塁のミスを公然と批判(写真・AP/アフロ)
ドジャースのロバーツ監督が大谷の内野ゴロで本塁を突かなかった走塁のミスを公然と批判(写真・AP/アフロ)

「スーパースターを酷評したド軍指揮官は残酷なまでに正直だった」米メディアは大谷翔平の走塁ミスを「思考停止」「言い訳できない」と批判したロバーツ監督の発言を支持?!

 ワールドシリーズ進出に王手をかけていたドジャースが18日(日本時間19日)、敵地でのナ・リーグ・チャンピオンシップシリーズ第5戦でメッツに6-12で大敗を喫した。「1番・DH」で出場した大谷翔平(30)が1回、ヒットで出塁して三塁まで進んだが、先制点を奪えるはずの内野ゴロでホームを狙わず自重する走塁ミスを犯した。デーブ・ロバーツ監督(52)が珍しく「思考停止していた」「言い訳はできない」とそのミスを批判。米メディアもこのロバーツ発言を一斉に取り上げた。戦いの舞台は1日の移動日を挟み日本時間21日からドジャースタジアムに移る。

 「メッツはあれ(大谷の走塁ミス)で流れを作った」

 7億ドルの男が王手をかけた重要なゲームでまさかの走塁ミスを犯す。
 1回だ。先頭の大谷はポストシーズンで初先発となる左腕のデービッド・ピーターソンがフルカウントから投じた6球目のカーブにしぶとく食らいつきゴロでセンター前へ返した。続くムーキー・ベッツのライトを襲うフライをスターリング・マルテがスライディングで追いつきながらもグラブに当てて落球(記録は二塁打)。ハーフウェイにいた大谷は、それを確認すると、三塁を陥れた。
 無死二、三塁となって、3番のテオスカー・ヘルナンデスを迎え、メッツの内野は前進守備を取らずにほぼ定位置。内野ゴロで1点OKの守備隊形を取っていた。
 ヘルナンデスはショートのフランシスコ・リンドーアの正面へおあつらえむきの内野ゴロ。先制点を奪えるはずが、なんと大谷は自重してホームへのスタートを切らなかった。らしくないボーンヘッドだ。
 ドジャースは、この回無得点に終わり、その裏、ピート・アロンソに3ランを許して主導権をメッツに渡すことになった。
 その大谷のミスをロバーツ監督は許さなかった。
 試合中の3回表に中継局「フォックススポーツ」のケン・ローゼンタール記者がロバーツ監督にインタビューを敢行。この場面について質問すると「(なぜ走らなかったのか)わからない。あれが分岐点だった。打球は内野に飛んだ。彼は思考停止して動けなかったのかもしれない。彼ら(メッツ)があれで流れを作ったのは確かだ。ここから(この逆境を)切り抜けられればと思う」と、珍しく苦言を呈したのだ。
 シーズン序盤に大谷がチャンスで打てなかった時期にもかばい続け、ポストシーズンに入り、走者のいない場面ではノーヒット、得点圏では驚異的な打率というアンバランスな結果となり、打順変更を求める声があがっても「その考えは滑稽だ。打順は動かさない」とピシャリと雑音を封じていた指揮官が、大谷のミスをしかも試合中に公然と批判したのである。
 ドジャースはそのインタビューの直後の3回裏に5点を失い、大谷は、この試合で2安打したが、チームは6-12で大敗。対戦成績は3勝2敗となりメッツを生き残らせた。
 米メディアも大谷の走塁ミスとロバーツ監督の“ショウヘイ批判”に飛びついた。
 ドジャース専門サイト「ドジャーブルー」は「走塁ミスで大谷が“思考停止”」との見出しを取り、「ドジャースは序盤に得点するチャンスがあり試合の主導権を握れる可能性があったが、1回に得点圏に走者を二人残すことになった。(無死二、三塁で)ヘルナンデスは内野ゴロを放った。(三塁走者の)大谷は得点すべきプレーをしなかった。その裏、先制点を奪ったメッツに流れが傾き、大差へとつながった」と伝えた。

 

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