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大谷は盗塁を試みた際に左肩亜脱臼を負い悶絶(写真・AP/アフロ)
大谷は盗塁を試みた際に左肩亜脱臼を負い悶絶(写真・AP/アフロ)

軽症か?手術の必要な重症か?大谷翔平が盗塁を試みた際に負った左肩「亜脱臼」の状況を巡り「1日遅れでチーム合流説」と「Wシリーズ絶望説」などの情報が錯綜

 

 米スポーツ専門局「ESPN」のアルデン・ゴンザレス記者はXに「大谷は今夜ドジャース(のチャーター便)に同行せず、ロサンゼルスで検査を受け、明日チームに合流する予定だ」と投稿。大谷が1日遅れでニューヨーク入りしてチームに合流する予定だと伝えた。
 第3戦からの出場の可能性を示唆した。
「ドジャーストーク」の番組ホストを務めるデビッド・バセーグ氏は、Xに「大谷翔平の左肩は今日『驚くほど良くなっている』と聞きました。チームは第3戦の出場を楽観視しています」と最新情報を伝えた。
 またUSAトゥデイの敏腕記者ボブ・ナイチンゲールも「ショウは第3戦に出場できそうだ」との見通しをポストした。
 だが、一方でNFLのチームドクターなどを務め、米で著名なスポーツドクターとして知られるデビッド・チャオ氏は、自身のXで「プロスポーツドキュメンスのチームの分析によると、ビデオでは、一過性の左肩脱臼とそれに伴う(関節)唇裂傷の可能性があると感じた。この怪我は重大で、ドジャースのダイナミックな1番打者である大谷のほぼ確実なワールドシリーズ(出場)の終わりを意味するだろう。怪我が確認された場合、2025年のスプリングトレーニングまでに準備できるようにすることを目標に手術が予想される」という厳しい見解を述べた。
 滅多に弱みなど見せない大谷の尋常ではない痛がり方を見ると、こちらの見解が理にかなっているのかもしれない。
 オフのニュースに詳しい米サイト「トレード・ルーマーズ」は、「もし深刻な怪我だった場合、2025年の開幕まであと5か月しかないため、大谷はワールドシリーズの残りの試合に出場できなくなるだけでなく、彼のスプリングトレーニングや来年の開幕に向けての準備に影響を与える可能性がある」と報じた。
 過去にレッドソックスの遊撃手トレバー・ストーリーも、大谷と同じ診断の怪我を負い、肩の手術を受け、6か月のリハビリ期間が必要とされたが、予定よりも早い5か月で復帰することができたという。
 またドジャースではコディ・ベリンジャーが2020年のナ・リーグチャンピオンシップシリーズで右肩を脱臼しワールドシリーズではプレーしたが最終的には手術を行った。ベリンジャーは、10週間で復帰したが、次の2シーズンで苦しんだことが有名で、同サイトは、「完全に回復する前に復帰したのではないかという疑問も生まれた。ドジャースは肩の脱臼の危険性を熟知している」と紹介した。
 ドジャースは大谷に決して無理をさせないという見立てだ。
 一方で「大谷の怪我がどれほど深刻であろうとドジャースにとっての希望の光は、怪我が左肩だったこと。2025年のマウンド復帰に向けては、この問題の影響を最小限に抑える可能性が高い」とした。
 またスポーツサイト「ジ・アスレチック」も、パドレスのフェルナンド・タティス・Jrが、2021年に4回も左肩の亜脱臼に苦しみ、当初は手術を受けなかったが、2022年9月に禁止されているパフォーマンス向上物質の使用により80試合の出場停止処分を受けた期間を利用して修復手術を受けたことを紹介した。タティスは2023年4月には復帰を果たし、そのシーズン141試合に出場した。
 ジョンズ・ホプキンス医師によると、非手術と手術の2つの選択肢があるそうだが、同サイトは「大谷も亜脱臼が繰り返されると、結局、同じ運命をたどるかもしれない」との見解を記した。
 軽症か、重症か。大谷の精密検査の結果が待たれる。

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