“指笛”で横浜DeNA東の投球を妨害した“犯人”は「ソフトバンクのユニホームを着て酔っ払っていた」…すぐ近くでネット裏解説をしていたOB池田親興氏が目撃
「ノーヒットに抑えることは絶対に無理だと思ってマウンドに上がってましたし、ランナーを出しながらも抑えるという自分らしい投球ができた」
池田氏は、東の粘投を「責任感の表れ」と分析した。
「まったく怪我の影響は感じさせなかった。ソフトバンクの右打者は入ってくるスライダーを狙っていたが、外のチェンジアップをうまく使い、左打者へは外のスライダーと、上下だけなく、奥行きを使った投球で走者を出しながらも、丁寧に低めにボールを集めて、あと1本を打たせなかった。横浜DeNAはミスが多く、何度も流れがソフトバンクへ傾きかけたが、それを断ち切ったのは東の投球だった」
その東を援護したのが1番打者の桑原だった。
初回の二塁打に続き、5回には、2番手の大津から均衡を破る一発を左中間に叩き込んだ。桑原は27日の第2戦の敗戦後に開いた緊急ミーティングで「悔しくないんか?」とチームに呼びかけた。打つだけでなく2回には正木のセンターを襲う打球をダイビングキャッチでアウトにしている。桑原の有言実行の姿にチームは鼓舞された。
5回には、さらに無死満塁とチャンスを広げ、筒香のライトへの特大の犠飛で追加点。二塁走者の牧が抜けたと勘違いして三塁ベース付近まで進み、タッチアップできなかった走塁ミスで、取れたかもしれない、もう1点を逃したが、8回にも戸柱のタイムリーで追加点を奪い4-1で振り切り、2018年から続いていたソフトバンクの日本シリーズの連勝記録を「14」でストップさせた。
王手される危機を回避した三浦監督の「ホッとした」は本音だろう。
「選手自らがミーティングをしながら、表情を見ても下を向くことなくね。昨日の練習から今日の試合に向けていい形で入れた。桑原が1番打者として打線に勢いをつけてくれた。東が復帰戦でゲームを作って、流れを渡さない投球をしてくれたは大きかった」
投打のヒーローを称えた。
この1勝はシリーズの流れを変えることになるのか。
池田氏は、「もう東は先発では使えない。横浜DeNAの今後の投手事情を考えると流れを変えたとまでは言い難い。打線も牧、宮崎、佐野あたりに当たりが出ていない。ソフトバンクも打線がうまくつながってこない。この先のシリーズを占うのは、第4戦ではないか」という見方をしている。
今日30日の第4戦の横浜DeNA先発は、巨人とのファイナルステージで2試合に先発するフル回転をした左腕のケイ。対するソフトバンクは、まだ今季のポストシーズンでの先発がない石川柊太。横浜DeNAが2勝2敗のタイに戻すのか。ソフトバンクが王手をかけるのか、シリーズの行方を左右する第4戦となりそうだ。